"La fête des tuileries 2015"~マルカンさんによる恒例、豪華マヌーシュ・ジャズライブイベント@Paris

パリ1区で行われる、フランスで2番目に大きい移動遊園地"La fête des tuileries 2015"。今年で30回目を迎えたとのことで、6月27日~8月23日までの約2カ月間開催されたのだが、その枠組みの中で、無料のジャズ・マヌーシュ・ジャズフェスティバルが開催されることは、マヌーシュ・ジャズ好きの間にも徐々に広まってきたのではなかろうか。今年は8月14日~15日に開催されたとのことで、そのダイジェスト映像がアップされたのでさっそく観てみた。

出演者は大物ぞろいなのだが、なかでも自分以外にバイオリンを3人も従えているフロラン・ニクレスクFlorin Niculescuのグループはジャンルにとらわれない面白さと即効性が魅力だと思った。他にも昨年も出演していたLos AmigosやLes Rapetousに超若手ギタリストDawson Lagrain、この映像で初めて知ったバンドJeremy Torjman Quatuor、Yorgui LoefflerとLe Chinoisのデォオなども出演している。一番惹かれるのは、安定した演奏で観客を魅了するロッキー・グリセットRocky Gresset、ストーケロ・ローゼンバーグStochelo Rosenberg、チャボロ・シュミットTchavolo Schmittのトリオだろうか。ギターだけでこんなに厚みを持たせた音楽をきかせるのだからさすがだ。
でもこのイベントの最大の功労者は、やはりマルカンさん、つまり移動遊園地のオーナーでありマヌーシュ・ジャズ愛好家でもある移動遊園地王、マルセル・カンピオンMarcel Campionだろう。これだけの有名ミュージシャンを招いて、自分でも必ず共演するなんてなんと幸せな王なんだろう。そして、入場料無料にしてこんなに大勢の人々にマヌーシュ・ジャズの良さを知ってもらうとするその姿勢こそ、マルカンさんが王様たる所以なのかもしれない。
過去の同イベントの模様はこちらでどうぞ。asquita.hatenablog.jp