サウンド・オブ・ノイズのいいノイズ。"Doctor, Doctor - Gimme Gas in my Ass."


2010年、フランス・スウェーデンヨハネス・スターン・ニルソン&オーラ・シモンソン監督、Sound of Noise

主人公は、音楽一家に生まれたのに生まれつき音痴で刑事をやっている男、アマデウス。(モーツァルトを想起させるファーストネームなのに音楽に関係ないところが、すでにお気の毒な感じ)。ある事件にメトロノームが使われているのをつきとめてから、二人組の音楽テロリストを追う。一方のテロリストは、腕利きのドラマーを多くスカウトして、前代未聞の壮大な音楽的実験を行おうとしているのだった…。

ストーリーはちょっとナンセンスというか…アマデウスの立場もわかるが、気に食わない音楽が聴こえないとか、テロリストが利用した「音源」は聴こえないとか、ちょっと共感しにくい。それでも、街中のものを使った壮大な音楽はちょっと感動する。もっとも、いくら音楽的に素晴らしかったとしても、それにしては払う犠牲が大きすぎると思うが。シュレッダーでお金を裁断する音とか、「別にお金じゃなくてもいいよね」と思ったり。もっとも、舞台が銀行だったら仕方ないという気もするが。
ただ、病院を使って行われたこの音楽はカッコよくて感動した。いや、これがよすぎて他のストーリーや音がどうでもよくなったという感じか。

もっとも、入院するはずがこんな感じで体を使われるのは、たまったものじゃないが。