あのギタリストがパーカッションを! マヌーシュ・ジャズにとどまらないライブ映像 "Sinti Classics"

すごくいいマヌーシュ・ジャズの映像を見つけた。クレジットから得られる情報は、1985年の映像で、"Sinti Classics"というタイトルがついている、ということくらいしかわからない。出演者は、撮影当時30歳手前くらいと思われるドラド・シュミットDorado Schmitt や、クラウディオ・ファヴァリClaudio Favari、ホノ・ウィンテルステインHono Wintersteinやジノ・ラインハルトGino Reinhardtの4名。今と風貌が違いすぎる人もいるので、一瞬戸惑うが、間違えなくこの4名の面影がある。

"Sinti-Classics"なんていうタイトルの映像なので、てっきりジャンゴの名曲ばかりが演奏されるのかと思いきや、出だしの曲は"For Grappelli"とちょっとマヌーシュ・ジャズを思わせる演奏なのに、後半はジャズの"This Can't be Love"や、ボサノヴァアントニオ・カルロス・ジョビンの"Desafinado"を演奏したり、バラエティに富んだレパートリーが出てきて、面白いライブ映像だった。最後の方で"Sweet Georgia Brown"が出てきて、4人の本領発揮という感じだ。今やビレリ・ラグレーンの共演者としても欠かせないホノ・ウィンテルステインがボサノヴァの後ろでパーカッションをやったり、ドラドはギターとヴァイオリンを持ち替えて忙しく演奏、現在も現役のギタリスト兼歌手、クラウディオもシャンソンを披露したりと、とても楽しめるライブ映像だった。オススメ。