2001年、The Man Who Wasn't There、コーエン兄弟(Joel Coen and Ethan Coen)監督
タイトルのとおり、カリフォルニア州にある、床屋の物語。主人公のエドは、義理の兄フランクの床屋で仕事をしている。エド自身は非常に物静かで、妻はデパートで経理係をしている。
ある日、お客としてやってきた男が、ドライクリーニングのビジネスについて話をする。その話に興味を持ったエドは、ある人をゆすることでお金を工面し、出資しようとするのだった。が、このことが彼の人生を狂わせることになるのだった。
主役のエドを演じるビリー・ボブ・トーソンという俳優がすごくいい味を出している。もはや事件に巻き込まれていても表情がない感じ。タバコをくゆらせる姿が妙に様になる男だ。その無感情男が唯一関心を寄せる女性として登場するバーディーを演じるのが、まだブレイクする前(たぶん)のスカーレット・ヨハンソン。クラシックピアノかなにかをたしなむ清純な乙女かと思いきや、とんでもないことをやろうとするので、びっくりした!
過去にコーエン兄弟の映画は、何本かみている。このブログで記録した映画も何本かある。
いずれも5年以上前に鑑賞したものなので、コーエン兄弟の映画は久々に触れたが、すっきりとして余計な描写はなく、映像も美しく、うまくできているなぁ、と感じた。タイトルも、原題は「そこにいなかった男」みたいな感じだと思うが、その直訳はせずうまい邦題を付けたな、と思った。