2020年で20周年。ドイツ、ヒルデスハイムのジャンゴ・ラインハルト・フェスティバルは地味に圧巻

ドイツで最古かつ最大のジプシー/シンティのコミュニティがあることから、「シンティの文化的首都Cultural Capital of the Sinti」などの異名をもつ北ドイツの都市ヒルデスハイムHildesheimで毎年行われているジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardt関連フェス"Hildesheim Guitar Festival Django Reinhardt"。地元の人々のシンティへの偏見を打破することを目的に開催されているこのフェスは、2020年もコロナによる諸々の制限の隙間で行われたようだ。その開催は昨年で20回目を迎えたとのことで、記念すべき年だったんだな。

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開催されたのは7月24日〜25日の二日間だったそうだが、オフィシャルサイトによれば、ヒルデスハイムがあるニーダーザクセン州では、コロナが始まってから開催された初の野外フェスになったという。出演しためぼしいミュージシャンは、地元ヒルデスハイム出身のクッシ・ワイスKussi Weissとドイツはベルリンのギタリスト、レロ・フランツェンLello Franzen、ドイツのシンティ音楽界で有名なヴァイス家出身のルル・ヴァイスLulu Weissとトリノ・ラインハルト Torino Reinhardt(どうやらこの方は、ジャンゴ・ラインハルトの甥っ子の息子らしい)やLulo Reinhardt (この方もジャンゴの縁戚)のグループ、そして、フランスのサンドロ・ロリエSandro Lorierのトリオも出演したりして、なかなか豪華だったようだ。

こちらが一部のライブ映像なのだが..ファンシーで華やかなMCなどはないのだけれども、なんという魅せる演奏なのだ。地味にすごい。

Kussi Weiss Trio feat: Lello Franzen

Lulu Weiss Ensemble feat: Torino Reinhardt

Sandro Lorier Group


残念ながら、具体的に誰のどこに感銘を受けた...と中継できるほど個々のミュージシャンの名前は把握できていないのだが、これからますます家で過ごす時間が増えるなか、こんな演奏も楽しんでいただければと。

なお、2021年、今年の本フェスティバルはすでに7月10日の開催が決定している。日本から行くのは難しいだろうが、無事開催されて映像が公開されますように...