いい歳して、歯の矯正をはじめました。#1

本日は私にとって記念すべき、「歯列矯正開始記念日」だ。日本人の平均寿命がだいたい80歳くらいだと考えると、もう人生も後半戦を迎える私が何で今歯列矯正をはじめたのか。そして果たしてうまくいくのか。そんな記録をここに残しておこうと思った。

私は、現在もとくにものすごく歯並びが悪いというわけでもない。子供の頃は完璧な歯並びで、かみ合わせ等のトラブルも一切なかった。ところが近年、歯軋りが酷くなってきた。どれくらい酷いかというと、歯軋りのせいで神経のない歯を2本も折り、かつ、朝起きるとたまに奥歯の噛み締めた余韻で口ががくがくになり、圧力で歯が痛むくらい。心なしか、歯も削れているような気がするので、この5年くらいは歯の保護を目的にマウスピースをして睡眠を取るようにしていた。

それに加え、加齢とともに下の前歯が真ん中に寄ってきて、そのうち一本が数ミリほど手前に飛び出たまま固定されてしまった。
私の下の歯は上の歯によって隠れるため、ぱっと見問題がないようにみえる。このまま騙し騙し余生を送ることもできた。でも、このちょっとのがたつきが日に日に気になるようになり、舌でつねに下の前歯を押すような状況になっていた。このままじゃ、ますます歯列が崩れてしまう。

ある日、定期検診ついでに歯医者に行って歯列のことを尋ねてみたところ、「最近は手軽な矯正器具もあるけれども、asquitaのケースでは、下の歯に隙間もなく、親知らずも残っているので、歯を削るか抜かざるを得ない」と言われてしまった。本当にそうなのか。矯正専門医の意見が知りたくなり、紹介を受けた矯正専門歯科に足を運んだのであった。そして、そこでお話を伺った結果、思い切って歯列矯正をやってみることにしたのだった。折しも時はコロナ。会食の頻度も減ったし、歯列矯正にうってつけだろう。また、自分よりもさらにひとまわりくらい先輩の方も、肩こりの悪化等の理由で歯の矯正をしていることにも勇気付けられた。歯列矯正は、歳を重ねても健康のために必要な処置、と思えた。

専門医では、私の歯列の状況なら、ワイヤーでもマウスピースでも、どの方式でも好きに選んでいい、と言われていたため、当初はワイヤー(ブラケット)での実施を考えていた。目立つ上の歯は裏からブラケットを装着し、下の歯は表から装着するハーフブラケットという手法をとれば、見栄えもそんなに変わらず、検査日にすぐ装着も可能で、すぐに矯正を終えることができると思ったのだ。しかも、コストだって悪くない。また、このコロナ の状況で、外出先でマウスピースを出したり入れたりするのはちょっと考え難い、とも思っていた。
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でも、結局自分で取り外しをしながら進める「マウスピース方式」を選んだのは、決断する前に私が趣味で笛をやっていることを思い出したから。「フルート 矯正」で検索をすると、歯列矯正を経験したほとんどの演奏者が「ブラケット式で歯列矯正をすると、開始後しばらく音が出なくなる。やっと慣れてブラケットを外すと、またしばらく音が出なくなる」というようなコメントをしている。きっと矯正器具によって、アンブシュアが変わってしまうんだろうな。今、ただでさえコロナで笛の練習時間が限られるなか、ブラケットをつけたアンブシュアでいい音を出せるまで頑張る余裕はない! 

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というわけで、「インビザライン」と呼ばれるマウスピースを装着して矯正する方式を選択したのだった。なお、こちらは、3月上旬にマウスピースの型取りをしたのだが、マウスピースが完成し、手元に届くまでに2ヶ月もかかってしまった。

マウスピースを装着した感想は....「本当にこんなので歯並びが変わるのか」というもの。でも、装着して6時間ほど経過した食事の時に外したら、やはりいつもと違う力が加えられていることを実感できた。とくにマメでもない私が、おやつも我慢しながらこの装置を一日20時間以上つけていられるかどうかが最大の課題だ。"TRAYMINDER"という、マウスピース装着管理アプリをうまく利用して頑張っていこうと思う。
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