「太陽と踊らせて(Born Balearic)」は、イビサ島の映像とバレリアック・サウンドだけで優勝だ

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ヨーロッパ屈指のパーティーアイランド、イビサ島で活躍するDJ、ジョン・サ・トリンサJon Sa Trinxaのドキュメンタリー。ビジュアルアーティストの
Lily Rinae(リリー・リナエ)が監督を務め、クラファンで完成させた映画らしい。

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イビサの最南端にあるサリナスビーチの有名クラブ、Sa Trinxa Beach Clubで25年間、DJをしてきた英国出身のジョン・サ・トリンサの人生哲学を知ることができる映画。いやそもそもニックネームに「Sa Trinxa」がついている時点で、いかにイビサ島に根付いてきたDJなのか想像がつくというものだ。DJってもっとイケイケな感じなのかと思っていたが意外に人懐っこく気さくで、でも今のところ特定のパートナーがいる様子もなく、ルーティーンのように浜辺に来てはジャンルにこだわらず音楽をかけ、それが人々を魅了する。ちょうど旅に飢えていた8月、アップリンク吉祥寺で鑑賞したこの映画だが、映像と音楽のおかげで気持ちよくイビサ島の風景に浸ることができた。

ところで、この映画ではじめて「バレアリック・ミュージック」たるものを知った。イビサ島も含まれる「バレアレス諸島Islas Baleares」は、英語だとバレアリックBalearic。ランブリングレコードのウェブサイトによると、バレリアス諸島で音楽とともに豊かな時間を過ごす大人たちが楽しめる、心が落ち着く音楽のことをバレアリック・サウンドというらしいのだ。チルアウトとかいわれるとちょっとピンとくるかな。
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Balearicで検索すると、色々なリストがヒットする。ちょっとだけ家をイビサ島のクラブに寄せることが....できるかも?

ジョン・サ・トリンサのsoundcloudも見つけた。これはいいコンピレーションだ。このサイトで現在のプロフィールをみると、イビサに暮らしていたのは、1993年〜2019年までのことであり、現在はすでにタイに移住しているような感じだ。いいなぁ、人生をフルに楽しんでいる感じがする。
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そういえば映画でちょっと意外に思ったことがある。DJの人って今でもレコードを大量に運搬しながらイベントをやっているイメージがあったのだが、ジョン氏は「デジタル派」で、USBにセットリストを仕込んで持ち歩いているようなのだ。なので、イメージのDJより少し身軽にみえた。あと一歩、進んだら、クラウドストレージに自分の音楽データが全部入っていて、そこから選曲するようなことにならないかな...。
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