ジャンゴ音楽の新たな形。芸術イベント「Les Nuits du Mont Rome」で演奏するGypsy Today Quartet

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本日1月23日はジャンゴ・ラインハルトの生誕記念日だ。1,2,3という具合に数字が並んでいて日にちが覚えやすいこともあり、この日にたまたま気がつくと、我が家のライブラリからマヌーシュ・ジャズを聴いてみようという気分になる。でも今日はいい動画を見つけたので、こちらの動画を楽しんでいたのであった。昨年の夏に配信されたフランスの芸術イベント「Les Nuits du Mont Rome」の一環として行われたライブの動画だ。
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カルテットの名前をきいてもいまいちピンとこないが、メンバーをみると、真ん中に座っているのは、あのストーケロ・ローセンバーグStochelo Ronsenbergではないか。The Rosenberg Trioでおなじみのストーケロだが、2020年にドイツのニーダーバイエルン行政管区出身のピアニスト、ジャーメイン・ランツベルガーJermaine Landsbergerとともに"Gypsy Today"というアルバムを出している。

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そのジャーメインの他に、そのアルバムの参加メンバーだった フランスのドラマー、アンドレ・チェッカレリAndre Ceccarelliとアメリカのベーシスト、ダリル・ホールDarryl Hallとともに"Gypsy Today Quartet"というグループを結成し演奏活動をしている様子であった。リズムギターがいない、完全なジャズカルテットだ。まだ存命だったら、ヴァイオリンのディディエ・ロックウッドDidier Lockwoodも参加していたかもしれない。

私は、ピアニストのジャーメインをこの動画で初めて知ったのだが、彼もSintiの出身らしく、1999年にはビレリ・ラグレーンBireli Lagreneとも「Gipsy Feeling」というアルバムをリリースするなど、過去にマヌーシュ・ジャズ系のミュージシャンとも共演しているようだ。彼の過去のライブも今度チェックしてみようと思う。

そんなわけで、1月23日にマヌーシュ・ジャズをさらに好きになりそうな、良いライブ動画に出会えて幸せだ。ジャズスタンダードはもちろん、ジャンゴ・ラインハルト作曲によるおなじみのレパートリーも新鮮な気持ちで楽しめる。ジャーメインのオリジナル曲「Gypsy Today」もごりごりのモダンジャズでいい感じ。ライブ会場となったオープンエアのステージ「Théâtre David sur le Mont Rome」とともにぜひ楽しんでいただきたい。