Kirin Challenge Cup 2023 : Japan 🇯🇵 vs Uruguay 🇺🇾 @国立競技場。オペラ好きに楽しいウルグアイ国歌

「ウルグアイ行っていたなら、試合行きませんか?」とお誘いいただき、3月17日(金)に行われたサッカーの試合を見に行った。このブログで取り上げているネタからも想像がつくだろうが、私はスポーツにかなり疎い。得意なスポーツもなければ、観戦する機会もほぼない。昔、ご縁あってプレミアリーグのリバプールを応援していた関係で当時Liverpoolに在籍していたメンバーだけはわかっているが最近はすっかり置いてけぼりだ。

今年はじめは、サッカーが大変人気スポーツであるアルゼンチンとウルグアイにも行っており、当然スタジアム見学の機会も作れたわけだが、アルゼンチンではたまたま行っていた日に試合があるとかで、ガイドさんに訪問を見合わせるように言われた。なんでもボカ・ジュニオルズのスタジアムがあるボカ地区は治安が悪く、ましてや試合のある日は行かない方がいいとのこと。ウルグアイのセンテナリオ・スタジアムは、街中になかった、というわけで行かなかった。というわけで、そんな私がサッカーに行くなんて、珍しい。ウルグアイ繋がりで私を誘ってくれた友人に感謝だ。

試合は互角の戦いだったように思うが、結果は公式ページをご覧ください。
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今回、ウルグアイとの試合をみて改めて感じたのは、ウルグアイという国がいかにミステリアスで知られていない国か、ということ。まず、国の正式名称を聞いて友達が驚いていた。ウルグアイ東方共和国REPÚBLICA ORIENTAL DEL URUGUAY、というのが正式名称だというのは、私も旅の前に知ったのであった。東方とは,ウルグアイ川の東岸に位置しているから、「東方Oriental」がつくらしいウルグアイが実はサッカー王国だというのもそんなに知られていない気がした。実は1930年の第一回FIFAワールドカップの優勝国だったりするのだが、今や世界ランキング16位とかだからなぁ。試合観戦中、ウルグアイの選手たちの、短時間で試合を展開させていく姿に、後ろの席にいいたお客さんが感心していた。

前置きが長くなったが、今回の試合観戦で私が一番驚いたのは、ウルグアイの国歌だ。試合開始前に両国の選手が自国の国歌を歌うのだが、ウルグアイの国歌がやたらと豪勢で雅なのだ。それこそ、これからオペラでも始まりそうな勢いでなかなか歌も始まらないのでインストゥルメンタルかと思った。30秒後くらいだろうか、やっと歌が始まったのだ。

あまりにも印象に残ったので、帰宅してからウルグアイ国歌をさっそく聞き直してみた。合唱部分とソロパートに分かれていて、スタジアムで聞いたバージョンよりも、さらにオペラ感が増す。
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この国歌「"Orientales, la Patria o la Tumba(東方人たちよ、祖国か墓か)"、歌詞はウルグアイ出身のフランシスコ・エステバン・アクーニャ・ドゥ・フィゲロアFrancisco Esteban Acuña de Figueroaが、そして作曲はハンガリー生まれのウルグアイ人、フランシスコ・ホセ・デバリFrancisco José Debaliが手がけた。この作曲者については、Fernando José Quijanoというアマチュア音楽家が携わっているとの説もあるそうだが。なお、フィゲロアとデバリのコンビが実はパラグアイの国歌「Paraguayos, República o Muerte(パラグアイ人たちよ、共和国か死か)」も手がけているらしい。両方の国歌ともに共通しているのは、「XXXX人よ、●●か◆◆か」というタイトルの構成に加え、当時のイタリアオペラのブームに乗って作詞作曲された、ということだ。つまり「オペラっぽい」という印象はあながち間違っていなかったことになる!英語版のWikiには、国歌のドニゼッティ作曲のオペラ「ルクレツィア・ボルジアLucrezia Borgia」のプロローグを明らかに引用している箇所があったり、他にも「セビリアの理髪師Il Barbiere di Siviglia」の「Largo al factotum」を音楽的に引用しているとの指摘もされているらしい。これはオペラの形式をよくわかっている人でないと、どの部分のことか特定できないだろうな。実際の楽曲は105小節で11番まであるそうなので、スポーツ大会では短いものが流れるらしい。

サッカー試合用にアレンジされたパラグアイの国歌。いや、短縮版とはいえ1分近い前奏があるんですな。
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そして、こちらが試合用ウルグアイの国歌。こちらも、前奏は40秒くらいあるか。
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試合が素晴らしかったのはもちろんだが、ウルグアイ国歌に触れる機会は今までなかったので、国歌まで楽しんでしまった。