「いくら自由に使える空間Annexだったとしても、音楽ネタが少なすぎないか?」というツッコミあるだろうか。すみません。旅に行き過ぎて、記録しておきたい情報がオーバーフローしている+単純に忙しいという感じだ。それでも気が向いて久々にこちらフェスのことを書きたいと思う。「Festival Jazz Manouche Almada」というフェスのこと、ご存知ですか?
ポルトガルの首都リスボン対岸の街、アルマダ。この街で毎年5月に開催されるのが、この Festival Jazz Manouche Almada(アルマダ・ジャズ・マヌーシュ・フェスティバル)だ。
フェスティバルを主催するのは、アルマダ市内の文化施設 Cine Incrível を拠点に活動するクリエイティブ団体 Alma Danada Associação Criativa。2011年から同施設を運営し、「ジャズの木曜日(quintas-feiras de Jazz'me)」と題した定期ライブ Jazz'me を10年以上にわたって続けてきた。そうした音楽文化の積み重ねの中から生まれたのが、このフェスであり、「マヌーシュ・ジャズをアルマダに根付かせ、ジプシーの旅人のように音楽を広め、次の世代へと継いでいく」──そんな思いが設立理念に込められている、という。
フェスが開催されたのは2022年。ポストコロナに当たる年、きっと盛り上がっただろうな。第5回は2026年5月8〜10日にCine Incrívelで開催されている。イベントは毎年、地元ポルトガルを中心にヨーロッパ各国からマヌーシュ・ジャズ奏者を招聘して開催されているようだ。また、ライブだけでなく、ダンスのワークショップ(地元の団体Blues & Swing Lisboa主催)や映画・ドキュメンタリー上映も行われているとか。
過去の出演者をちょっと覗いてみると...Mozes Rosenberg(オランダ)、Favino Lorier(フランス)、Angelo Debarre(フランス)、Aurore Voilqué Trio(フランス)、Tchavolo Schmitt(フランス)、Romane & Daniel John Martin(フランス/英国)等...有名どころが多いのがよくわかる。
2025年のMozes出演時の映像を見つけた。
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2026年はすでに5月8〜10日の開催が決まっている。ちょうどゴールデンウィークが終わった頃で、ちょっとだけ休みを伸ばせば日本からは行きやすい時期かもしれない。

出演者は、ポルトガルの北端に隣接するガリシア地方出身のギタリスト、David Regueiroがフランスのバイオリニスト、Thomas Kretzschmarをフィーチャーしたバンド、David Regueiro Trio ft. Thomas Kretzschmar、地元リスボンの6人組バンドStomping at Six。特に後者は、Rosinha dos Limões (レモン売りのロジーニャ)というファドの名曲をスウィング調にアレンジした楽曲にも取り組んでいるらしく、このフェスならではの出演者という感じがする。そしてフランスからは、「Nouveau Quintette du Hot Club de France」が出演する。
このグループは、"nouveau"と書いてある通り、あの、ジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardtとステファン・グラッペリ Stéphane Grappelliが1934年に結成した「Quintette du Hot Club de France」の90周年のタイミングを狙って、2024年12月11日、ジャンゴのキンテットが同じ名前・同じ会場であるサル・コルトー(Salle Cortot)でデビューを飾ったバンドらしい。私が不勉強で、メンバーは誰も存じ上げないのだが、バンドのギタリスト兼音楽監督を務めるデュヴェド・ドゥナイエフスキーDuved Dunayevskyは、ジャンゴ・ラインハルトとフェレ兄弟Boulou & Elios Ferréの音楽を深く聴き込み、研究を重ねてきた人物だという。このバンドの衣装からしてオマージュを感じる。
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こちらのイベント会場である Cine Incrívelへは、リスボン中心部のカイス・ド・ソドレCais do Sodré 駅から船で対岸カシリャスCacilhasへ行けばそこから徒歩15分ほどで行けるみたいだ。ぜひゴールデンウィークの旅計画に含めてみてはいかがでしょう。