ボーン・コレクター(J.ディーヴァー著、池田真紀子訳)

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈上〉 (文春文庫)


ボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)

ボーン・コレクター〈下〉 (文春文庫)


元ニューヨーク市警科学捜査部長リンカーン・ライムが事件を解決するシリーズの第一弾。

こうした謎解きシリーズにお決まりの、ワケありの美女も出てきて、エピソードを盛り上げる。もっとも、リンカーンは事情があって、彼女なしでは捜査ができないのだけれども。

本作のなかで起こる犯罪も陰湿なら、リンカーンの捜査手法も、細かい証拠物件をもとにした科学捜査であり、地味なれど鮮やかといったところか。本件の犯罪者が証拠隠滅に長けているなか、その裏をかくべく現場の塵まで掃除機で吸い取り、顕微鏡で眺めながら砂粒や物質の由来を判断し、歴史と照合しながら解き明かすあたりは、ちょっと今までにないタイプの探偵小説だと思った。ただ、作品解説に説明されるスピード感を、この本に思ったほど感じなかったのは、私だけか。

Le mois Django(ジャンゴ月間)

ジャンゴ・ラインハルト生誕100周年に際し、パリを中心にイベントやらそれにまつわる企画が盛りだくさんだったらしい。では具体的にどんなことがあったかということで、RFI Musiqueにそれを説明する記事があったので、まとめておこうと思う。

◆ライブ関係
パリでは、1月30日までの期間、Les Nuits Manouches(レ・ニュイ・マヌーシュ)というライブイベントがレピュブリックのそばにあるラランブラ(L'Alhambra)という劇場で夜な夜な行われていたそうな。

このイベント自体はもう4年目の5回目を迎えているが、そういえばこのポスターのデザインのようなCDも出てた気がする。主催は、よくマヌーシュジャズをリリースしているLe Chant du Mondeレーベル。豪華メンツに鼻血が出そうだ。パリにいたら、毎晩通うよ、私なら…。
http://lesnuitsmanouches2010.wordpress.com/

◆トリビュート企画CD
★Le Chant du Monde

Manoir De Ses Reves

Manoir De Ses Reves


623曲を収録した25枚入りCDボックスに、120ページの豪華リーフレット付き!

★Fremeaux & Associes

http://www.lalibrairiesonore.com/index.php?page=shop.product_details&flypage=shop.flypage&product_id=1166&category_id=57&manufacturer_id=0&option=com_virtuemart&Itemid=0
年内にかけて、年代ごとに825曲を収録した特別CDボックスを3つリリースするらしい。CD枚数は実に40枚だって!

★Universal France

http://www.universalmusic.fr/artiste/django--reinhardt/
ジャンゴ作品より、もっとも美しい100曲を厳選した5枚組。発売中。

★Dreyfus

Generation Django

Generation Django


http://www.disquesdreyfus.com/pages/369432-generation-django.html
ジャンゴとその継承者世代による、トリビュートアルバム2枚組。ビレリ・ラグレーンにサンセヴェリーノ、リシャール・ガリアノにステファン・グラッペリetc.が参加、しかもジャケットはDjango本人による絵。V.A.ものってあまり買わないのだが、これは買いたい。

◆その他もろもろ
あとは、パリのサモワ(Samois-sur-Saine)では、1月末にも小さなフェスティバルを実施、ジャンゴ像が建つ予定らしい。6月のイベント、盛り上がるだろうなぁ。
http://www.festivaldjangoreinhardt.com/django/site/edito/

生まれ故郷のベルギーはリベルシーでもイベントをやったそうな。
http://www.django-liberchies.be/

"Jazz Magazine"はジャンゴ特集だ。ああ、せめて雑誌入手したいぃ。

http://www.jazzmagazine.com/

そうそう、RFI Musiqueのサイトに、ジャンゴとその継承者に関する英語記事があった。ジャンゴから現代のミュージシャンまでの系譜もわかるし、代表的な楽曲がちょっぴり試聴できるので、これから知りたい人にぴったりです。
Django's Style as Legacy
http://www.rfi.fr/musiqueen/articles/121/article_8314.asp