日本の伝統
こでらんに〜のライブで偶然知った津軽三味線奏者、小山流3代目の小山豊氏の動向を追いかけ始めて、偶然見つけた「半田信英とタータースタッターズ」。トロンボーンを趣味で嗜む者として、これは行かなきゃならんだろうとばかりに駆けつけた。B-flatに来たの…
先日、プロの演奏家の三味線と歌で遊廓の民謡を聴くイベント「遊廓と民謡」に参加してきた。 イベント会場は、東京人でもなかなか行くことのない三ノ輪の新吉原エリアにある、吉原最後の料亭であり引手茶屋だった「金村」という場所だ。普段は、「桜なべ中江…
民クルこと、民謡クルセイダーズに注目して、コロナ中にクラファンまでしたのに、彼らが都内でライブしている時は必ず出張中で生で見る機会に恵まれなかった。それが、先日福生で民クルのボーカル、フレディ塚本さんが参加しているこでらんに〜のライブに行…
福生といえば、アメリカンカルチャーに、音楽などの文化も豊かなエリアだとう印象があった。ブルーハーツのマーシーとか、忌野清志郎が住んでいたこともあったそうだし、大滝詠一は、自宅に「福生45スタジオ」を作り、レコーディングをしていたという。 buns…
ものすごく久々に「郡上おどりin青山」に行ってきた。岐阜県の城下町である郡上八幡で400年にわたって続けられている郡上おどりは国重要無形文化財に指定されている盆おどりで、7月から9月まで32夜、そしてお盆の4日間は徹夜で踊ることで有名なお祭りだ。そ…
普段全くご縁のない花柳界にをのぞけるいい機会ということで、5月某日、初めて「東をどり」に行ってきた。大正14年に始まったというこのイベントは、来年で100回を迎えるイベントでもある。当日は、ビールの飲み比べ、シャンパン(しかもドンペリ)のブース…
母の日にお馴染みの團菊祭鑑賞、何年ぶりかな。 伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ) 菊之助演じる政岡が初めて、茶道の手法で米を炊く「飯炊きの場」に挑むのが今回の目玉でもあるらしいが、初見の私にはそこへの感動というよりは、全体的な菊之助の存在感…
東北地方に伝わる郷土芸能、「鹿踊(シシオドリ)」は、食料としての獣への供養や感謝を芸能にしたものだという。プログラムに、宮沢賢治の「鹿踊りのはじまり」のことが書かれていて思い出したが、この「鹿踊り」と、この「鹿(しし)踊り」が同じことを指…
福井県勝山市の春を呼ぶお祭りが「左義長祭り」なら、八戸地方に春を呼ぶのが「八戸えんぶり」だ。ガイドブックによれば、その名前は田んぼをならす「えぶり」「いぶり」という道具に由来するらしく、田んぼの神様を起こして田に魂をこめる儀式とされている…
八戸にいる間、現地で色々なフリーペーパーを見ていたら、館鼻岸壁朝市で朝市神楽という試みがあることを知った。八戸には11の神楽団体が活動しているらしいのだが、うち一部の団体に所属する人たちが神楽の伝承のために2023年7月に八戸圏域山伏神楽再興委員…
先日、団体旅行の機会があり、徳島県の祖谷地方に行った。吉野川上流の支流沿いにある、かの有名な「祖谷のかずら橋」を渡って、旅館の箸袋に書かれていた「祖谷の粉引き歌」を旅館のおかみの生歌バージョンで堪能して満足していた。「祖谷の粉引き歌」は、…
東京ドームで例年行われていた「ふるさと祭り」で佐原の大祭をみて、そのお囃子を耳にしてから、一度行ってみたいと思っていたお祭りにとうとう行く機会を得た。ちょうどこのお祭りの日にJRが臨時急行を出すのがその発売開始時期が9月末くらいだっただろうか…
明治座の150周年記念歌舞伎に行ってきた。明治座の座元兼座頭役者は初世左團次だったそうで、午前の部でやった『大杯觴酒戦強者』(おおさかづきしゅせんのつわもの)は、河竹黙阿弥が初世市川左團次のために書き下ろした作品だったそうな。だから街中にも左團…
前回行ったのは、2015年の新春だったか。「新春浅草歌舞伎」は、若手だけで歌舞伎を演じて浅草の新春を盛り上げる行事だと勝手に認識している。 asquita.hatenablog.jp 身内が浅草歌舞伎の方を久々にみたいというので、こちらの公演につきあうことにした。第…
世界の諸民族の社会と文化に関する情報がこれでもかというくらいそろっている、国立民族学博物館。かつて民俗芸能か何かの特別展示のことを偶然知って行こうとしたら大阪にあったことを知った衝撃は忘れない。以来ずーーっと行きたいと思っていたのだった。7…
松江空港に向かう途中に見つけたのが、この「安来節演芸館」というところだ。パンフレットによると、安来節は徳川中期に出来上がり、大正から昭和にかけて全国に広まった民謡だ。世の中では「どじょうすくいの音楽」ということで有名かもしれないが、実は女…
NPO法人八丈島移住定住促進協議会が定期的に発行する「八丈島くらし通信」は、島の移住や定住を促進するために、島の魅力や名物、おすすめのご飯、移住した人の体験談などが掲載されている冊子だ。この8月号(Vol. 12)の特集のひとつが八丈島太鼓であり、「八…
昨年11月に逝去した二世中村吉右衛門の一周忌追善興行として行われた「秀山祭九月第歌舞伎」に行った。二世吉右衛門が初代の俳名を冠した「秀山祭」をはじめたのが2006年9月だったそう。恥ずかしながら知らなかったのだが、今回の講演で、今の松本白鸚と吉右…
この日の番組は、復曲能「重衡」 (シテ:観世銕之丞)、狂言「鬼瓦」 (シテ:山本東次郎)、そして 能「三輪 白式神神楽」(シテ:鵜澤久)。残念ながら解説講座には間に合わなかったので、プログラムをみながらの鑑賞となった。「重衡(しげひら)」は、…
太宰治の小説「おさん」。これは、ものすごく端的にいうと、夫に浮気され、でもなかなか夫への思いが捨てきれない女性が一人称でその気持ちを語る物語だ。これに、能の「井筒」の「序の舞」のお囃子、さらには、アストル・ピアソラのSoledadが重なる。この「…
2022年8月30日に行われた、お囃子プロジェクトに行ってみた。このプロジェクトは、邦楽囃子方の望月秀幸氏、望月左太寿郎氏が主催しており、敷居が高いと思われている伝統芸能を、昭和歌謡やジャズ、ポップスなどと組み合わせてアレンジし、誰でも楽しめるよ…
まったく知識のないまま、こちらの舞台を鑑賞した。キーワードは「梅若伝説」で、テーマは「母の子に対する無性の愛」。なんでも、梅若丸を人買い(!) にさらわれた母親が、子供を探して京都から隅田川にたどり着くが、そこで子が亡くなったことを知り、埋…
江戸絵両国八景 荒川の佐吉 佐吉は、ひょんなことからヤクザの世界に足を踏み入れたのだが、親分の娘が産んだ盲目の息子、卯之吉を育てることになった。この佐吉が、仲間の大工、辰五郎の手を借りながら男手ひとつで卯之吉を育てる過程で、情けなかった佐吉…
迫力にすっかり圧倒された舞台になった。腹筋を使って叩く太鼓をみることができたし、音の構成とともに太鼓の配置なども美しく変わっていくところがよかった。足で拍子をとることも含めて、太鼓の表現で本当に豊かなんだな。会場でいただいたパンフレットに…
こちらの公演のことを偶然知り、博多座に行ってきた。玉三郎の公演は歌舞伎座でみた阿古屋以来な気がする。 www.youtube.com平日昼の部14時スタートの回に行ったせいか、あるいは玉三郎ファンの層のせいなのか、お客は圧倒的に女性の観客が多かった。博多座…
番組は「神歌(素謡)」「茶壷(狂言)」「碇潜(かづき)」。会場について見ると、「体調不良により出演者が変更になる」とのお知らせが。でもその代わりのメンバーが豪華。とくに狂言では出演者がまるまる変更になる、という状況はコロナ禍ならではという…
今年5月だっただろうか、飛騨高山を起点に白川郷を旅したのだが、私の旅メモはラーメンの話だけで終わってしまった.... asquita.hatenablog.jpというわけで、もう少しだけ旅記録をしたいと思う。高山に行ったのは、もちろん世界遺産の白川郷で合掌造りをみる…
以前鑑賞したお能の会のメモ。神歌(かみうた) 脳の中でも一番古く、翁と千歳と地謡だけによる素謡。能「鷺」 鷺乱という、白一色の装束を着て舞う舞は特別なものだった。その鷺が、帝に敬意を示す姿勢をとったので、爵位をもらった、という話らしい。仕舞…
森脇ユウジさんというクリエイターの方が、民謡クルセイダーズのドキュメンタリーを制作して、昨年11月にスペインのバルセロナで行われる音楽ドキュメンタリー専門の国際映画祭"IN-EDIT"にてその映画を公開する予定....だったそうな。私はもともとドキュメン…
今年初めての歌舞伎座における歌舞伎鑑賞だった。今回の二月歌舞伎のすべての講演の中で、一番興味があったのは玉三郎と仁左衛門による「神田祭」だったのだ。華やかそうだし木遣りとかきけるし、何よりめでたくていいなぁと思っていたのだ。ご縁あって行っ…