日本の伝統
江戸絵両国八景 荒川の佐吉 佐吉は、ひょんなことからヤクザの世界に足を踏み入れたのだが、親分の娘が産んだ盲目の息子、卯之吉を育てることになった。この佐吉が、仲間の大工、辰五郎の手を借りながら男手ひとつで卯之吉を育てる過程で、情けなかった佐吉…
迫力にすっかり圧倒された舞台になった。腹筋を使って叩く太鼓をみることができたし、音の構成とともに太鼓の配置なども美しく変わっていくところがよかった。足で拍子をとることも含めて、太鼓の表現で本当に豊かなんだな。会場でいただいたパンフレットに…
こちらの公演のことを偶然知り、博多座に行ってきた。玉三郎の公演は歌舞伎座でみた阿古屋以来な気がする。 www.youtube.com平日昼の部14時スタートの回に行ったせいか、あるいは玉三郎ファンの層のせいなのか、お客は圧倒的に女性の観客が多かった。博多座…
番組は「神歌(素謡)」「茶壷(狂言)」「碇潜(かづき)」。会場について見ると、「体調不良により出演者が変更になる」とのお知らせが。でもその代わりのメンバーが豪華。とくに狂言では出演者がまるまる変更になる、という状況はコロナ禍ならではという…
今年5月だっただろうか、飛騨高山を起点に白川郷を旅したのだが、私の旅メモはラーメンの話だけで終わってしまった.... asquita.hatenablog.jpというわけで、もう少しだけ旅記録をしたいと思う。高山に行ったのは、もちろん世界遺産の白川郷で合掌造りをみる…
以前鑑賞したお能の会のメモ。神歌(かみうた) 脳の中でも一番古く、翁と千歳と地謡だけによる素謡。能「鷺」 鷺乱という、白一色の装束を着て舞う舞は特別なものだった。その鷺が、帝に敬意を示す姿勢をとったので、爵位をもらった、という話らしい。仕舞…
森脇ユウジさんというクリエイターの方が、民謡クルセイダーズのドキュメンタリーを制作して、昨年11月にスペインのバルセロナで行われる音楽ドキュメンタリー専門の国際映画祭"IN-EDIT"にてその映画を公開する予定....だったそうな。私はもともとドキュメン…
今年初めての歌舞伎座における歌舞伎鑑賞だった。今回の二月歌舞伎のすべての講演の中で、一番興味があったのは玉三郎と仁左衛門による「神田祭」だったのだ。華やかそうだし木遣りとかきけるし、何よりめでたくていいなぁと思っていたのだ。ご縁あって行っ…
アメリカの公共ラジオ放送 NPR(National Public Radio)の"Tiny Desk Concert"に、民謡クルセイダーズが出ているのを発見した。毎年ニューヨークで開催されているイベント globalFESTとNPRがコラボして、4つのインターナショナルバンドが登場するバーチャル…
久々の歌舞伎公演。驚いたのが、ソーシャルディスタンスの徹底。花道の向こうにも二階にもだれも座らせていない状態になっていた。もちろん、掛け声もない。役者のモチベーションは、そして収入は大丈夫なのか。百歩譲って劇場は何らかの助成金とかがあると…
9月末にご縁あって「舎利」という曲目を観た。ストーリーはこちら。 www.tessen.org舎利がわかりやすくおいてあることもあり、ストーリーはわかりやすい。そして、その奪われた舎利を取り返しに行く韋駄天と鬼の掛け合いに勢いがあるので、楽しく観ることが…
今年は、コロナの感染拡大防止のために全国のお祭りが軒並み中止となっている。私の愛する郡上おどりも例外ではないが、この400年も続くお祭りはその歴史をつなぐために、オンライン開催を決定した。今日は「郡上おどり発祥祭」ということで、郡上おどりの歴…
NHKEテレで放映されている「にっぽんの芸能」の司会をしていた石田ひかり氏が番組を卒業をされるということで、石田さんが印象に残った放送をまとめて放映するスペシャル番組を観た。この番組、和楽器や邦楽、あるいは歌舞伎やお能の世界に少しでも近づける…
移住した友人に勧められたのをきっかけに、2012年以来数年に1回訪問している左義長まつり。今年は3年ぶりに行ってみた。 そもそも「左義長」というのは、小正月の火祭りを指すのですが、ここ勝山のはちょっと変わっているらしい。300年以上の歴史があるそう…
十三世片岡仁左衛門27回忌追善狂言と題して行われた二月歌舞伎、昼の部の前半だけ観に行った。舞台は醍醐天皇の御代平安時代、菅原道真を題材にした義太夫狂言だが、私は寺子屋くらいしか観たことはなかった。こちらの解説をみて理解をしたのは、今回をみた…
中村莟玉(かんぎょく)の襲名披露(ただし披露「狂言」なんだが…)を観にやってきた。 ●菊畑 鬼一法眼の館にて、ひそかに源氏の再興を目指して動く二人。その秘密を偶然、鬼一法眼の娘である皆鶴姫が知ってしまった、というストーリー。舞台の合間にいきな…
草津温泉は温度が高いからこそ、「湯もみ」という、お湯を板でかき混ぜてお湯の温度を適温にするという文化がある。その時に歌われているのが、草津の民謡だ。「草津節」「草津湯もみ唄」「草津小唄」の3曲があるらしい。地元民の中では、「草津節」と「草津…
八王子まつりは、毎年8月上旬の土日に開催されるお祭りだ。とくに土日は、甲州街道沿いで色々なお祭りが見られたり、各地区の山車や神輿が見られるという。本当は一度じっくりみてみたいのだが、なかなか日程が合わない。そんななか、久々に八王子祭りを垣間…
久々に観に行った歌舞伎は、大岡越前を題材にしたものだった。名奉行としてドラマでも有名な大岡越前が、さまざまな事件をだれもが納得のいく解決方法で裁いていくという話だ。ただし、今回この歌舞伎の舞台で題材に使われた「天一坊事件」については、実在…
歌舞伎の世話物、「与話情浮名横櫛」(瀬川如皐 作)を、串田和美氏の演出によりアレンジしたという「切られの与三」を観に行った。実はコクーン歌舞伎を観るのは初。何の前情報もなく楽しむことができた。主役は七之助が演じる与三郎、江戸の大店の跡継ぎだ…
山中温泉に来てはじめて、山中節を知った。「海の男と里の娘が湯けむりの中から歌いつづった温泉民謡として名高い」って説明に書いてあったが、本当に有名なのかしら。パンフレットによると、山中節が生まれたのは西暦1700年頃の元禄時代。北海道と本州を結…
三島由紀夫の「近代能楽集」という本がある。これは、三島がお能の持つ演劇可能性を追求した劇作品だ。これを実際に三島が能をよく観に来ていたという銕仙会能楽堂でやったらどうなるの?ということでできがったのが、今回の「葵上」+「弱法師」である。そ…
成田美奈子といえば、私は、「エイリアン通り(ストリート)」と「CIPHER(サイファ)」の世界にハマって、NYにあこがれたり絵ハガキセットを購入したりした記憶がある。が、その後の彼女の作品はあまり知らずにいた。でも、実は1977年にすでにお能を観に行…
第14回ユネスコ記念能に行ってみた。番組は、「葵上」、それに狂言の「因幡堂」。面白かったのは、シテ方5流(観世、金春、宝生、金剛、喜多)の女流若手能楽師が、同じ曲目を続けた上映したところかな。プログラムに法政大学能楽研究所の中司由起子氏による…
久々の能楽鑑賞。素人の感想をここに。 ■琵琶三秘曲―流泉・啄木・楊真操(岩佐鶴丈-楽琵琶) そもそも琵琶ってボディがふくよかなものと思っていたら、こんなにうすいものがあるんだね。調弦の関係で曲順に指定があったのだが、琵琶の調弦って大変なものなの…
会社の近所でランチタイムコンサートをやっており、たまたま三味線と尺八のデュオによるコンサートだというから、足を運んでみた。街中で邦楽がきけるのって珍しいな…と思ったのだが、客層がかなり上ぶれていてびっくり。邦楽だからなのか、それともいつもそ…
毎年のように桐生八木節まつりに通っている身だ。テレビで紹介されたとかで、近年ますます大規模化しているお祭りに今年も土曜日行ってきた。 例年、桐生ガスプラザ前、本町五丁目にある「粋翔大やぐら」から見学をスタートするのだが、若者が集ってひたすら…
今年も2017年外苑前の秩父宮ラグビー場の駐車場にて2日間にわたって開催された、「第24回 郡上おどりin青山」。2年ぶりに参戦してきた。いやぁ、すごい人。しかもみんな踊りたい人ばかりだ。 本当は郡上おどりのレッスンを受けたかったのだが、会場に到着し…
♪ 蝶よ花よ 花よのネンネ まだ乳飲むか 乳くびはなせ 乳くびはなせ~♪ 町中が赤、黄、緑のラスタカラー、もしくは赤、青、白のトリコロールの短冊でわーっと飾られると、「お、左義長まつりが始まるのだな」と思う。ここ福井県勝山市の左義長まつりはちょっ…
作り物とは、生活用品を何かに見立てたアイデア展示のことを指し、各地区に必ず展示されている。その作品説明も詩歌に託されており、これを「書き流し」という。シンポジウムで「台所用品と工具は絶対に一緒の場にあってはならない」みたいな話があったが、…