先週から今週にかけて、米大統領選の結果以外に心に留めていたのは、巨匠クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)逝去のニュースだろう。
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私は90年代に彼のアルバムを大切に聴いていた思い出があり、今でも心にのこる曲がある。でも実はQuincy、音楽プロデューサーとして、こちらが知るよりはるかにたくさんの曲を手がけているのだ。そこで、今日は思い立ってクインシーが何らかの形で携わっていた好きな曲を記録しておこうと思う。
まずは、自分が持っていたアルバム「Back on the Block」からだと、このあたりだろうか。
I'll Be Good To You
Ray Charles や Chaka Khanをフィーチャーした曲だったのだが、気持ちが前向きになる良い曲だった。
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Tomorrow (A better you, better me)
Tevin Campbellの声の透明感と子どもたちの合唱に未来を感じて、その後の転調にグッときちゃう。日立のビデオデッキ?のCMソングだったようなのだが、「世界、ふしぎ発見」が好きな実家だったので、団らんの場でも流れていた曲だったように思う。
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Setembro (Brazilian Wedding Song)
Gilson Peranzzettaと Ivan Linsの曲なのだが、私はクインシーのバージョンでこの曲を知ったのだった。だいぶよく聴いていたよなぁ。アルバムだと、ここからそのまま"The Secret Garden"という曲につながっていくのだが、いつもぞくぞくしていた。
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The Secret Garden
Barry Whiteの低音にやられていたが、実はAl B. Sure! やJames Ingram 、El DeBargeも参加していたのだな。豪華すぎる。
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....これはもう、"Back on the Block"というアルバムが好きだった、ということか。
その次に出たアルバム"Q's Jook Joint"も持っていて、特にこんな曲をよく聴いていた。
Is It Love That We're Missin'
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Quincyが1975年にアルバム"Mellow Madness"でThe Johnson Brothersとレコーディングしたのが最初らしいが、私はこちらのGloria Estefanのバージョンで初めて知った。手元にアルバムの解説があったのでこの曲の説明を読んでいたら、QuincyはEstefanファミリーとかなり親交が深かったようで、Gloria & Emilio夫妻の娘、Emily Marieのゴッドファーザーだという。そこで今更気がついたが、このアルバムのライナーノーツで、Quincyが本当に敬意を持って色々な人と働いていたんだ、ということを知った。"This could not have been done without the gifts and love of each and every one of you."で締めくくられた、2ページにわたる83名のアーティストリストが、彼の人柄を物語る気がした。
At The End Of The Day (Grace)
もう一つ、同じアルバムから...ほぼインストなのだが、Toots Thielemansのハーモニカが沁みる。Barry Whiteの声がThe Secret Gardenを、そして、Mervyn Warrenの声が、Septembroっぽい。
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Quincy Jonesは、マイケル・ジャクソンの"Off the Wall" "Thriller""Bad"のプロデューサーとして名を連ねている。私はその中でも特に好きな曲がこちら。
P.Y.T. (Pretty Young Thing)
私はマイケル・ジャクソンのアルバム「スリラー」の中でこの曲が大好きだったのだが、これを作ったのがクインシーであるということを今更ながら知った。どのアレンジも素晴らしく決まるし、古さを感じさせない名曲だと思う。ただし、当時はこの曲を見て勝手にP.T.Aを思い出していた私は子供だったなぁ。
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Rock With You
"Off the Wall"収録曲なのだが、まさかクインシー・ジョーンズがプロデュースだと知らなかった。アルバム"Q's Jook Joint"に収録されている時点で、Quincyの作品だと理解するべきでした。
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今回改めて知ったのは、彼が元々はトランペット奏者であり、バークリー音楽大学を卒業していること。そこから、アレンジャーとしての才能を開花させ、パリで音楽理論などを学んだのちは、プロデューサー業にも手をだす。かの有名なSoul Bossa Novaは、その頃の作品らしい。
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多くの作品に携わりすぎており、私が愛聴していたQuincyの作品なんて、ほんの一部に過ぎないことがわかった。これからゆっくり、彼がジャズをやっていた時代の作品を聴いてみようかと思う。