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「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常」に出てくるKing Gnu前の井口氏

最後の秘境 東京藝大: 天才たちのカオスな日常 (新潮文庫)作者:敦人, 二宮発売日: 2019/03/28メディア: 文庫この本、ずっと読みたかったので文庫本化してすぐに購入した。著者の二宮敦人氏の奥様は結婚当初藝大の美術学部の学生だったそうで、そのお友達があ…

蔵出しワインバー2019 試飲メモ。

国産ワインばかり試した一日だったが、これは、何を試したかを記憶するための自分メモ。 ★くらむぼん 大正2年に創業。原料のブドウは100%国産、自然栽培を実践するワイナリー。本によれば、ワイナリ見学ができるそう。 ◎スパークリング甲州 柑橘系さわやか…

かすてぃら(さだ まさし)

かすてぃら (小学館文庫)作者: さだまさし出版社/メーカー: 小学館発売日: 2013/06/06メディア: 文庫この商品を含むブログ (5件) を見るあの歌手のさだまさしの自伝的小説。彼は「眉山」なんかも書いており、しかもそれが映画化されたりしていたから、小説家…

広報室沈黙す(高杉良)

広報室沈黙す (文春文庫)作者: 高杉良出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/02/10メディア: 文庫 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る羽田空港の本屋で購入した一冊。How to本はあまり好きではないし、かといって旅行本も魅力的なものはないし…

ゼロの焦点(松本清張)

ゼロの焦点 (新潮文庫)作者: 松本清張出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1971/02/23メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 58回この商品を含むブログ (122件) を見る映画化2回、ドラマ化は6回もされた作品の原作。実家にあった古い文庫版を読んで、みるみるうちに…

羊と鋼の森(宮下奈都)

羊と鋼の森 (文春文庫)作者: 宮下奈都出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2018/02/09メディア: 文庫この商品を含むブログ (9件) を見るあるピアノの調律師に焦点をあてた話。主人公は山育ちの新米調律師、外村。高校生の時に、ひょんなことから体育館でピアノ…

ラオスにいったい何があるというんですか?

村上春樹さんがアイスランドやギリシャやボストンやニューヨークやルアンプラバンなどなど、いろんな場所に住んだり、旅したりする様子がゆるく書かれている。 フィンランドでは「カフェ・モスクワ」という、カウリスマキ監督が経営しているカフェに行ってみ…

「花の降る午後」~宮本輝作品はすぐに没頭できるものばかり。

花の降る午後 (角川文庫)作者: 宮本輝出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川書店発売日: 2015/11/25メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る宮本輝さんの作品はだいぶ昔に人に勧められて、「錦繍」「オレンジの壺」を読んだくらいだった。いずれの本も当時…

けいこと日本人

鎌倉在住の観世流能楽師で、自ら教育者として教壇に立っていた中森昌三氏による教育論の本。時に差別的といわれそうな極論も織り交ぜながら、かなり自由に思いの丈を綴った本だった。要は今の(というか執筆当時の70年代後半)の教育は、自由や平等を履き違え…

エンタメ通訳の聞き方・話し方

エンタメ通訳の聞き方・話し方 (PHP新書) 作者: 小林禮子 出版社/メーカー: PHP研究所 発売日: 2014/05/23 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 大物アーティストの通訳を数多く手掛けてきた著者のコミュニケーション術が書かれた本。 エンタメ通…

ミーナの行進(小川洋子)

舞台は1972年頃。主人公である朋子がしばらく暮らした、芦屋の親戚の家の話だ。ミーナは、その家の娘で身体が弱く、コビトカバのポチ子とともに学校へ行く。東ドイツ出身の伯母さんと語り、飲料メーカーの社長素敵な伯父さんの秘密を知り、ミーナの恋を応援…

週末ソウルでちょっとほっこり(下川裕治)

週末ソウルでちょっとほっこり (朝日文庫)作者: 下川裕治,阿部稔哉出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2015/08/07メディア: 文庫この商品を含むブログを見る今年は韓国に二度行く機会があったので、そのディープな文化を知りたいと思って空港でこちらを購…

リストグラフィーシリーズのMusic版が素敵。

www.chroniclebooks.com自分の好きなものをとにかくリストアップしちゃおうという「リストグラフ」シリーズ。なかでも、"Music Listography"はお気に入りの音楽を色々な切り口でリストアップさせる、なかなか面白い本だった。 「お気にいりの20曲」「結婚式…

天才 (石原慎太郎)

天才作者: 石原慎太郎出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2016/01/22メディア: 単行本この商品を含むブログ (15件) を見るあの田中角栄のことを、政敵?でもあった石原慎太郎が書いた。しかも「俺」という一人称を用いて…。 新潟県柏崎市に1918年5月4日に生まれ…

地唄(有吉佐和子)

地唄(新潮文庫)作者: 有吉佐和子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2014/03/07メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る実家にあった本を読み漁った。そのうちの1冊がこの短編集だ。いずれも伝統芸能を題材にしている。 「地唄」 目の見えない大検校で…

草間彌生 前衛の軌跡 YAYOI KUSAMA LOCUS OF THE AVANT-GARDE (園田清佳)

草間彌生氏って新宿区名誉区民だったりするので、てっきり東京の人とばかり思っていたのだが、実は松本出身らしい。というわけでこちらは、信濃毎日新聞の連載をまとめた本だ。彼女の人生が写真とともに細かくつづられている。 ここ数年は、直島のベネッセア…

ラオスにいったい何があるというんですか? (村上春樹)

お正月。時間があったのでうっかり手に取ってそのまま読み切ってしまったこの本は、村上春樹氏があちこちで書いた紀行文をまとめたものだ。旅の本。ラオスにいったい何があるというんですか? 紀行文集作者: 村上春樹出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2015/1…

超シャンパン入門 / 宇田川 悟(著)

超シャンパン入門―カラー版 (角川oneテーマ21)作者: 宇田川悟出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2007/12メディア: 新書この商品を含むブログを見る私にも「フランスのシャンパンを飲み尽くしてやる!」と意気込んだ時代があった。でも今は美味しいCAVAとかク…

英語ネゴシエーションの基本スキル グレートネゴシエーターへの道(フィリップ・ディーン+ケヴィン・レイノルズ著)

英語ネゴシエーションの基本スキル作者: フィリップ・ディーン,ケビン・レイノルズ出版社/メーカー: 朝日出版社発売日: 2004/04/16メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 20回この商品を含むブログ (1件) を見る相手と共通の目的を実現するためにどのような英…

14歳〈フォーティーン〉 満州開拓村からの帰還 (澤地久枝)

14歳〈フォーティーン〉 満州開拓村からの帰還 (集英社新書)作者: 澤地久枝出版社/メーカー: 集英社発売日: 2015/06/17メディア: 新書この商品を含むブログを見る澤地久枝が、軍国少女として満州で過ごすなか、終戦を迎えるまでの実話を描いた話。当時の自…

カリフォルニア日系人強制収容所(白井昇)

1981年に河出書房から出版された本で、著者は広島生まれの日本人。1937年に渡米して日系2世と結婚し、戦時中にツールレークの収容所に抑留されていたらしい。 いわゆるInternment of Japanese Americansの話は、英語で書かれているものが大部分なので、まさ…

潜入ルポ 中国の女~エイズ売春婦から大富豪まで

報道規制が厳しいなかで、中国に生きる女性たちを追ったルポ。地方都市、そして北京に生きる売春婦の話から、先天性下肢障害を持ちながらも日本で漫画家デビューした女性漫画家、貧困層に生まれながらも古紙回収業を立ち上げて成功した女性経営者、公安に目…

文章読本(三島由紀夫)

チボーテという人は小説の読者を「普通読者lecteurs」と「精読者liseurs」に分類したというが、この本はその前者を後者、つまり小説を深く味わう読者になるために書かれた本だという。自分が後者になれるかはともかく、今まで思ってもみなかった文章の読み方…

肝心の子供/眼と太陽

肝心の子供/眼と太陽 (河出文庫)作者: 磯崎憲一郎出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2011/02/04メディア: 文庫 クリック: 5回この商品を含むブログ (19件) を見る2009年に「終の住処」で第141回芥川賞を受賞した作家、磯崎憲一郎の芥川賞受賞前の作品2…

「明治」という国家

国民国家の形成を目指した明治の偉人たちを扱った本。龍馬、勝海舟、福沢諭吉、西郷などを通じて、幕末から明治への移り変わりと、明治という時代の在り方をとらえ直している。 司馬遼太郎氏の数々の作品からのエッセンスもたくさん含まれている。そして、江…

遮光

芥川賞、大江健三郎賞を受賞した作者、中村文則氏の両賞受賞前の作品。 虚言癖の青年が、持ち歩くボトルに死んだ恋人への想いを寄せながら、周りの人に恋人が生きているかのようにふるまう。 痛々しくて相当狂っていて、でも、狂気と嘘にまみれたなかに、恋…

レター教室

はじめは、文豪三島由紀夫がちょっと現実的な手紙の書き方を指南してくれる本だと思ったのだ。ところが、実際は手紙の事例のためだと思っていた5人の登場人物の関係性がちゃんとつながっているという、実際は書簡小説であった。なんという粋な小説なんだろう…

心は孤独な数学者(藤原正彦)

心は孤独な数学者 (新潮文庫)作者: 藤原正彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/12/26メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 32回この商品を含むブログ (49件) を見るご自身も数学者である藤原正彦の、ニュ-トン(英国)、ハミルトン(アイルランド)、ラマ…

沖で待つ

沖で待つ (文春文庫)作者: 絲山秋子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/02メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 16回この商品を含むブログ (60件) を見る「沖で待つ」のほか、3つの短編が含まれている。 住宅設備機器メーカーの営業で同期だった男の子太っ…

海の仙人

海の仙人 (新潮文庫)作者: 絲山秋子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2006/12/22メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 30回この商品を含むブログ (168件) を見る主人公の男、河野勝男は宝くじの当選をきっかけに福井県の敦賀市に移住した。ある日ファンタジーと…