「最後の秘境 東京藝大 天才たちのカオスな日常」に出てくるKing Gnu前の井口氏

この本、ずっと読みたかったので文庫本化してすぐに購入した。

著者の二宮敦人氏の奥様は結婚当初藝大の美術学部の学生だったそうで、そのお友達があまりにもユニークだったことをきっかけに、色々な人にインタビューしながらこの本を書き上げたという。アーティストの不思議なインスピレーションとか、なんでも作るのが当たり前で、何なら二宮夫妻の結婚指輪も奥様がデザインをかきあげて鋳造依頼して金属を選んだというエピソードも披露されていて、興味深かった。不器用な私には、指輪を作るなんて(しかも一生に残る結婚指輪だ)、思いもよらない行動だ。

本に登場していた、川嶋志乃舞さんは、もともと津軽三味線の全国大会で4回も優勝経験がある実力派の腕前なのに、藝大では長唄三味線を専攻していたとか。ちょっと探してみたら、今もちゃんと活躍していて、うれしい気持ちになった。

こちらが、津軽じょんがら節。

そして、津軽三味線を使った和風なポップス。きちんと和楽器が活きていてすごくかっこいい!

昨年10月に発売されたアルバムのティザー。

この本、現在コミック化もすすんでいて、その中にも川嶋氏は登場するらしい。

さて、最近この本を読みなおして驚いたのが、King Gnuのボーカル&キーボード担当の井口理氏が出ていること。取材された藝大学生時代、すでにポップスを志向していたんだな、としみじみ。このころはまだ今ほど成功して、紅白歌合戦に出るなんて思ってもみなかったことだろう。

本当、ユニークな学生がたくさんいる藝大を上手に章立てしてまとめたものだなぁ。Webサイトをみても、面白い読みものがたくさんあるので、自分へのメモがてらリンクはっておこう。
www.geidai.ac.jp