[大阪・京都2021-2022]あこがれの「みんぱく」へGo!!! その1

世界の諸民族の社会と文化に関する情報がこれでもかというくらいそろっている、国立民族学博物館。かつて民俗芸能か何かの特別展示のことを偶然知って行こうとしたら大阪にあったことを知った衝撃は忘れない。以来ずーーっと行きたいと思っていたのだった。70年万博跡地にあり、「万博記念公園」という駅から歩いて10分くらいのところにこの博物館はあった。

岡本太郎デザインによる、あの有名な「太陽の塔」があたりの風景にもたらすインパクトといったら! いつかこちらも内部を見学したいが、今回の目的は国立民族博物館なので諦める。

入場券を買って、A1のオセアニアから見学を開始したが...とてもじゃないけれど1日では見終わらないくらいの展示量に圧倒された。これに図書館やビデオテークなんかも見出したらキリがない。それこそ私、この近所に住んでいたり勤務先があったら、ここから出てくることができないと思う。千葉県にある国立歴史民俗博物館が日本中心でお祭りが好きな私にはときめき要素が多かったけれど、このみんぱくが抱えている世界の魅力たるや...午後にのこのこ訪問したことを後悔した。

今回ここにきて一番の収穫は、普段の暮らしはもちろん旅先で出会ったけれどもよくわからなかった事や人、事象の一部が解決できたことだろうか。完全に自分用の記録としてここに残しておこうと思う。

1. ドリーミング
会社の研修の一環で、アボリジニの長老から話を聞く機会があった。オーストラリアではアボリジニのことを「First Nation」と呼ぶらしいのだが、その長老のお話によると、大地や人々、文化というものはすべて精霊が作っており、この創造の時代が「ドリームタイム」というらしい。ドリームタイムの精霊たちは変幻時代であり、動植物や天体、自然現象はそれぞれの祖先だとみなされていたそうで、今でも姿なくとも存在をしており、「夢」を通して子孫たち(私たち人間)にメッセージを送り続けているらしい。人が夢を見ることで精霊からのメッセージを受け取ることができるので、精霊たちが活躍する神話時代のことを「ドリーミング」というらしいのだ。ちなみに、人間から精霊たちにメッセージを送るには「儀礼」が必要で、具体的には絵や歌、踊り、そして語りなどで表現されるらしい。

正直、英語でdreamingを語られてもいまいちピンとこなかったのだが、もう一歩だけFirst Nation に近づいた気がした。

2. インドの布
いやぁ単にかわいいなと思っただけ。インドコーナーの充実っぷりがすごくて、インド映画のセットみたいになっていた。

3. シェラー=オーストリアチロル地方のナマハゲ?
見た目のインパクトがすごかったので、帰宅後YouTubeでみてみたが...交響曲に合わせてパレードするこのフェスのシュールなことといったら...
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4.ウンム・クルスーム資料が充実している!
私が彼女のことを知ったのは、フランス、パリにある Institut du monde arabe(アラブ世界研究所)だったので、彼女がエジプト出身で相当影響力のあった歌手だということくらいは知っていたが、英語で表現するとスペルがUmm Kulthūmだということを初めて知った。フランス語ではこんな表記だったんだよなぁOum Kalthoum...
いまだ展覧会などで紹介される素晴らしい歌手なのだが、こんな日本の博物館の片隅で大々的に展示されているとは驚いた。
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5. 「電音三太子」っていうのか!

「三太子」というのは、台湾のほとんどの廟で祀られている伝統的な神様で、人気の民間信仰だという。以下はご覧いただくとして....
jp.rti.org.tw

数年前にサンフランシスコにいった際に、この三太子の置物がユニオンスクエアにどーんと置いてあるのを見かけた。なにか中華系の置物だなぁと思ったのもの、それ以上深堀りできなかったのだ。まさかみんぱくにきて謎が解けるとは! ちなみに、電音三太子は、音楽に合わせて踊ったりするらしいのだがなんだかシュール!
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サンフランシスコでみた三太子たちはこんな感じ。台湾の観光局のプロモーションに登場していたのであった。動いている姿は見られなかったのだが、なかなか大きなサイズでキモかわいいインパクトがあったと思う。

みんぱくについてはまだまだ多くのことをメモしておきたいので、まずはここで一旦区切っておこうと思う。