日本の伝統
三島由紀夫の「近代能楽集」という本がある。これは、三島がお能の持つ演劇可能性を追求した劇作品だ。これを実際に三島が能をよく観に来ていたという銕仙会能楽堂でやったらどうなるの?ということでできがったのが、今回の「葵上」+「弱法師」である。そ…
成田美奈子といえば、私は、「エイリアン通り(ストリート)」と「CIPHER(サイファ)」の世界にハマって、NYにあこがれたり絵ハガキセットを購入したりした記憶がある。が、その後の彼女の作品はあまり知らずにいた。でも、実は1977年にすでにお能を観に行…
第14回ユネスコ記念能に行ってみた。番組は、「葵上」、それに狂言の「因幡堂」。面白かったのは、シテ方5流(観世、金春、宝生、金剛、喜多)の女流若手能楽師が、同じ曲目を続けた上映したところかな。プログラムに法政大学能楽研究所の中司由起子氏による…
久々の能楽鑑賞。素人の感想をここに。 ■琵琶三秘曲―流泉・啄木・楊真操(岩佐鶴丈-楽琵琶) そもそも琵琶ってボディがふくよかなものと思っていたら、こんなにうすいものがあるんだね。調弦の関係で曲順に指定があったのだが、琵琶の調弦って大変なものなの…
会社の近所でランチタイムコンサートをやっており、たまたま三味線と尺八のデュオによるコンサートだというから、足を運んでみた。街中で邦楽がきけるのって珍しいな…と思ったのだが、客層がかなり上ぶれていてびっくり。邦楽だからなのか、それともいつもそ…
毎年のように桐生八木節まつりに通っている身だ。テレビで紹介されたとかで、近年ますます大規模化しているお祭りに今年も土曜日行ってきた。 例年、桐生ガスプラザ前、本町五丁目にある「粋翔大やぐら」から見学をスタートするのだが、若者が集ってひたすら…
今年も2017年外苑前の秩父宮ラグビー場の駐車場にて2日間にわたって開催された、「第24回 郡上おどりin青山」。2年ぶりに参戦してきた。いやぁ、すごい人。しかもみんな踊りたい人ばかりだ。 本当は郡上おどりのレッスンを受けたかったのだが、会場に到着し…
♪ 蝶よ花よ 花よのネンネ まだ乳飲むか 乳くびはなせ 乳くびはなせ~♪ 町中が赤、黄、緑のラスタカラー、もしくは赤、青、白のトリコロールの短冊でわーっと飾られると、「お、左義長まつりが始まるのだな」と思う。ここ福井県勝山市の左義長まつりはちょっ…
作り物とは、生活用品を何かに見立てたアイデア展示のことを指し、各地区に必ず展示されている。その作品説明も詩歌に託されており、これを「書き流し」という。シンポジウムで「台所用品と工具は絶対に一緒の場にあってはならない」みたいな話があったが、…
友人に入場整理券のゲットをお願いして、さぎっちょのシンポジウムに参加してみた。 「勝山左義長の魅力と課題」がテーマだったから、てっきりお囃子の話だと思っていたのだが、実際にはコアな作りものの話が印象に残った。鳥取大学准教授の高橋健司氏のプレ…
勝山左義長まつりは、お囃子もさることながら、全国より公募した川柳や狂歌を地元の絵行燈絵師が絵を付けた行燈が町中を飾る。これが、なかなか面白いのだ。全国公募だけあって、ネタも全国規模、いや全世界規模かな。 今年はピコ太郎、PPAPネタは多かったよ…
国立劇場の50周年を記念した新春歌舞伎公演に行く機会があった。しらぬいものがたり? 原作の「白縫譚」をベースに作り変えたものらしいのだが、名前の地味さと裏腹に相当面白かった。 まずは菊之助演じる若菜姫が登場。シーンは、土蜘蛛の妖術を譲り受ける…
国立劇場がオフィシャル動画としてアップしたのは、和楽器を使ったPPAPのパロディ、その名もPNSP (Pen-Nurisamo-Sampo-Pen)。実は和楽器とPPAPのコラボという意味では、さだまさしさんの和楽器によるPPAP動画も観ていたのだが、私はこちらの動画をすごく気に…
秋田新幹線で「大曲」で降りると、駅の発車メロディがユニークで驚く。篠笛吹きなら「これ、何かの民謡でしょ」というくらいは気がつくはずだ。何だろう…と思って探してみたら、駅の中に答えを見つけた。「秋田おばこ節」という曲のイントロらしい。 秋田お…
さる11月27日のこちらの会に参加させていただいた。この企画のいいところは、落語を愉しんだ後、実際に噺家さんと話ができること。 そして、この日の個別トークで学んだのは、噺家さんは初めにする小噺でその日の客層の笑いの閾値を見つける、ということ。実…
youtu.be和楽器の魅力にももクロが迫るという、「ももクロ和楽器レボリューションZ」を観た。番組のサポートとしては、デーモン小暮さん。なんと30年も和楽器とのコラボレーションをしているらしい。ももクロはライブで和楽器をよく取り入れていて、ライブで…
お正月。 井草八幡宮に初詣にいったら、境内脇にて「井草囃子保存会」の方々が演奏をされていた…のをアルバムの整頓で思い出した。 どんな感じだっけな…。…なるほど。こんな感じだっけ。 保存会のウェブサイトによる、井草囃子の説明はこちら。井草囃子は185…
久々の歌舞伎、夜公演にウキウキだ。今回は中村橋之助が「八代目 中村芝翫 」を襲名するということで、中村芝翫ゆかりの演目が演じられていた。まずは歌舞伎十八番の「外郎売」。 主役であろう外郎売は尾上松緑さんだった。ちょっと今回やはり親とともに襲名…
大分県の姫島という瀬戸内海に面した小島には、鎌倉時代の念仏踊りに端を発した盆踊りの文化があるらしい。「国選択無形民俗文化財」にも指定されているこの姫島盆おどりの開催時期は8/14~15日。全国各地で盆踊が行われている時期だ。港の近くには「盆坪」…
「渡良瀬通信」でみかけたので、さっそく調べてみた。江利チエミ www.youtube.com宇崎竜童 エノケン ブラスバンドでの演奏も。アレンジの解説までついている。 その他、動画が見つからなかったもののカバーしている人として挙がっていたのは、秋川雅史、山本…
桐生八木節祭りとは、「八木節」と「桐生祇園祭」を中心としたお祭りで、関東三大夜祭りの一つらしい。「渡良瀬通信」というフリーペーパーの8月号によれば、桐生にはかつて多くの祭りを異なる時期に開催していたそうだが、昭和39年にこれを統一し、今のよう…
例年は8月6日~7日に行われているという、住吉大社(中央区佃)の本祭に行ってきたときの写真をここに入れておこうと思う。2015年は3年に一度の本祭ということで、4日にわたって盛大に行われた。 この神社は、佃という場所柄海の仕事をしている人が多いこと…
今年はお囃子や祭りの奉納芸能を観たくて、いろいろなお祭りに顔を出している。 神田祭の様子はこちら。asquita.hatenablog.jpもう半年近く前になるが、5月15~17日には、三社祭の初日をのぞいてみた。浅草寺はいつでも賑わっているが、この日はとくに賑わっ…
友人に誘われて、藤原道山のコンサートに行ってきた。名前は知っていたが演奏を聴いたことはない。ただ、尺八演奏家としては一番知名度が高いのではないだろうか。 「15周年」ということしか確認していなかったのだが、まず驚いたのは著名人からの祝い花の数…
今年の8月7日~9日、八王子まつりの開催日にちょうど八王子にいたので、のぞいてみた。 パンフレットをみると、当日の主なイベントは、関東太鼓大合戦、民謡流し、山車巡行/神輿渡御、居囃子あたりか。駅の北口を背に向けた左手、西放射線ユーロードを抜けて…
今年も行ってきました、桐生八木節まつり。オフィシャル発表によれば、3日間の来場者50万人ですって! 大通り沿いには櫓が、そして場所によっては祇園屋台や舞屋台も出て、沿道には夜店がずらり。そして、八木節の演奏のなかひたすら踊り続ける人々。 四丁目…
藤沢市にある遊行寺には、あの時宗の一遍上人が祖であり、各地の民俗芸能の起源にもなったといわれる踊り念仏が伝承されている。その文化を活かして10年前に始まった盆踊イベント「遊行の盆」は今年で10周年を迎え、各地の盆踊が招かれて舞台公演を行うなど…
今年は金曜日、土曜日の二日間開催ということで、どしゃぶりの金曜日にかの地へ向かった。外苑前の駅を降りると浴衣や下駄の人たちが多くおり、お祭りの雰囲気を醸している。 大雨だというのに、みんな雨合羽をきてスタンバイOK。どうして都内に郡上おどりを…
山王祭、深川祭とともに江戸3大祭といわれている神田祭は徳川家康ゆかりの祭りとして発展したらしい。なぜなら、家康が関ヶ原の戦いに勝利して天下統一を果たした時戦勝祈願したのが神田明神だったそうなのだ。 本祭が行われるのは2年に一度、しかも今年は遷…
さかのぼること2012年。友人が勧めてくれたこのお祭りを私はとても気に入り、今年もまた見に来てしまった。 勝山市街地には屋台がずらっと立ち並んでおり、空を眺めればラスタカラーあるいはトリコロールの短冊がはためいている。 町内にある12の櫓ではそれ…