まだ活躍していている幸せ。Kirk FranklinのゴスペルをTiny Desk (Home) Concertで!

90年代だろうか、ニューヨークのハーレムでゴスペルをきいて、すごく感動をした私。その後、今でも大好きな映画「SISTER ACT 2」の劇中に出てくるゴスペルを気に入って聴きまくったことを経て、20年以上前となる1998年に出た、カーク・フランクリンKirk Franklinが率いるこのアルバムに出会った。ジャケットの雰囲気はもちろん、今まできいていたゴスペルと異なる、ちょっと尖ったゴスペルを大喜びで聴きまくっていたっけ。この作品は、グラミー賞の「 Best Contemporary Soul Gospel Album」というのをとったらしいので、その「コンテンポラリー」なところが当時の私の琴線に触れたようだ。
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ちなみに、現在、グラミー賞のゴスペルカテゴリーには以下が含まれており、(よくわからないが)ゴスペルにもいろいろあるんだな、と思っている。Kirkは、16回もグラミーを受賞しているらしい。
Gospel/Contemporary Christian Music
Best Gospel Performance/Song
Best Contemporary Christian Music Performance/Song
Best Gospel Album
Best Contemporary Christian Music Album
Best Roots Gospel Album

その後、SISTER ACT 2以外にゴスペルとの接点はなくなっていたのだが、2月25日、あのTiny Desk (Home) Concertにて、Kirk Franklinが登場しているのに気がついた。なんでも、2月のBlack History Monthに合わせて出演することになったそうだ。
ja.wikipedia.org

参加メンバーには、カークの右腕として活躍しながらソロアーティストとしても活躍中、グラミー賞アーティストでもあるショーン・マーティンShaun Martin も含まれている。背景の写真も過去の黒人運動の歴史を物語る写真であるらしい。そんなことにも目を配りつつも...ゴスペルのパワーってすごいなぁ。久々に聴いたけれども、ぞくぞく来た。

あのBabik Reinhardtも出演経験あり。フランスのジャズクラブが主宰するジャズフェスは、今年で60周年。

Saint-Leu-la-Foret(サン=ルー=ラ=フォレ)は、フランスのヴァルドワーズ県にある街だ。La foret...森という名前がついているだけあって近くには「モンモレンシーMont Morencyの森」もある、パリから北西に向かって20キロほど離れたこの街には、実は「Jazz Club de Saint-Leu-la-Foret」という、1962年からオープンしている歴史あるジャズクラブがある...のかなと思っていた。しかし実際にはこの"ジャズクラブ、毎日オープンしているわけではなく、ジャズクラブの名前のもとミュージシャンを集めて、月次コンサートと、毎年3月に"Jazz Club de Saint-Leu-la-Foret"というフェスティバルを開催している。このフェスにも、いわゆる国際的に活躍するほどの大物ミュージシャンばかりが出演しているわけでもなさそうだが、マヌーシュ・ジャズ好きにアンテナには、過去の出演歴に「Babik et Joseph Reinhardt」というのを見つけて感激しきりだ。そう、あの偉大なるジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardtの息子バビクとその息子のデュオである。2020年は当初の予定から遅れて10月に59回目のフェスを開催したという。2021年3月には60回目のフェス開催が予定されているが、すべてコロナの状況次第というところだ。無事開催できますように。

www.jazzclubdesaintleu.org


さて、過去のこのフェスの動画を眺めていたのだが、2018年の第57回フェスに、ヴァイオリンのエヴァ・スロンゴEva Slongoとギタリストのニニン・ガルシアNinine Garcia&ロッキー・ガルシアRocky Garcia親子が出演している過去の動画を見つけた。ベーシストは、クラウディス・デュポンClaudius Dupont。どうやら2015年の本フェスには、ベーシスト以外のメンバーで出演していたという記録も見つけた。評判が良かったから再度招聘されたのだろうか。
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せっかく素晴らしい内容なのに、動画をまとめて観賞できないのは残念なので、自分のためにまとめておこうと思う。

またマヌーシュ・ジャズのグループが出演してくれるといいなぁ...。

南方中華料理 南三(みなみ)で珍しい中華と美味しいワイン

友人が予約していたお店に連れて行ってもらった。前々から気になっていたお店なのだが、予約が大変なのでなかなか行くことができなかったので、行けただけで嬉しい気持ちに。中国のマニアックな料理を出す「黒猫夜」や「蓮香」でお仕事をされていた経験があるときいて、絶対好みのお店だと確信していたのであった。

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スターターは、よだれなまこ、蒸し鮑蟹味噌トマト、芽キャベツ、枝豆紹興酒、台湾ハイビスカスとかぶのピクルス、サバスモークとプーアール茶の和物とかが山盛りに盛られている。なにこのおいしい盛り合わせは。前菜だけで満足度が高い。

珍味盛りは、鴨舌、羊ソーセージ、大腸
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その後、台湾の山蘇と干し肉と冬虫夏草の炒め物 が出てきた。日本でこの野菜食べられるのは感動的だ。冬虫夏草ははじめて食べた。
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牡蠣、青のり、ゆり根の春巻きがこれまた絶品で...なんというか外の皮がパリパリなんだけれども口当たりがいい。
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アンコウとバナナリーフの包み焼き。これまたワインにあう。
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野性味あふれる猪の肉団子と雲南きのこ(これまた初めて食べた)
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カラスミビーフン。パスタみたいにもっちもちでおいしい。
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デザートはチェーみたいな感じの軽いスイーツ。
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というわけで、最後の最後まで驚きと感動と美味しさが続く最高のフルコースを味わったのだった。ご一緒したのがワイン好きの方々だったので、ワインも存分に楽しむことができた。もう最高。

Django Reinhardtへのオマージュをイタリアで捧ぐ。「Samy Daussat Italian Project」

サミ・ドーサDamy Daussatは、有名かつ優秀なマヌーシュ・ジャズギタリストだ。私がマヌーシュ・ジャズを好きになり始めた頃にはすでにギタリストとしてはもちろん、ギター教育の世界でも大活躍していたので、経歴などを調べることもなかったのだが、今回調べてみて、ブルターニュ地方の端っこ、Lannion(ラン二オン)の出身だということを初めて知った。(てっきりパリの人かとばかり思っていた)。ブルターニュといえば、Les Doights de L'homme が誕生した地でもあるのだが、サミ・ドーサのことも思い出すようにしよう。

さて、時はまだコロナの息吹を感じることはなかった2019年の年末。我らがサミは、"Samy Daussat Italian Project"というグループ(ヴァイオリンの Gegé Viezzi、 リズムギター Martino Salvo、コントラバスLuca Pisani)でイタリアツアーを敢行していたようだ。
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その中で、イタリアはヴェネト州のロヴィーゴRovigoで開催されたライブの様子が動画で公開されていた。

1年近くも公開されているのに、まだ極端に再生回数が少ないのはどういうことだろう。Part 2に至っては、140回も再生されていない状況だ。こんなに素晴らしい内容なのに...。ライブのクオリティのみならず、曲名がきちんと字幕で出てくるので「あれ、この曲なんだっけ」という疑問もすぐに解決できるのがまたいい。多くのファンに観ていただけますように。

二月大歌舞伎「奥州安達原〜袖萩祭文(そではぎさいもん)〜」(第三部)@歌舞伎座

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今年初めての歌舞伎座における歌舞伎鑑賞だった。今回の二月歌舞伎のすべての講演の中で、一番興味があったのは玉三郎仁左衛門による「神田祭」だったのだ。華やかそうだし木遣りとかきけるし、何よりめでたくていいなぁと思っていたのだ。ご縁あって行った今回の第三部、本当に「あたり」だった。
第三部は十七世中村勘三郎の「三十三回忌追善狂言」ということだったが、そこに中村屋の一門が大活躍であった。まず奥州安達原。冒頭は雪の中登場する貧乏に身をやつした七之助演じる袖萩とその娘、お君。お君を演じるのが勘太郎の次男、長三郎なのだが、単なる子役という役回りではない。台詞回しもあったり、体調が突如崩れた袖萩を衣を脱いで気遣うようなちょっとした演技もあったりして、感心してしまった。あまりにも切なくて、その健気さに涙が出てきてしまったくらい。途中、盲目の三味線弾きという設定の七之助義太夫の人と合わせて本当に三味線を弾いていたのにもびっくり。どれだけお稽古つけるとあそこまで演奏ができるのか。登場人物二名が同時に切腹する場面、現代劇なら「君の名は」みたいに時空が変わってしまうようなことになるのかもしれない、と思っていた。勘九郎が演じる安倍貞任の、公家から武家に変わる変化の落差にはテンションがあがった。そして束の間の親子が通わせる情愛..が本物の兄弟と親子で行われているというのがまたなんとも良い感じだ。話題の芝翫が演じる宗任、華やかで目立つものだなぁ。

連獅子は中村屋の御家芸という感じで、テレビでは何度も見たことがあるのだが、まさか勘九郎の息子、9歳の勘太郎があんなに達者な気振りや舞を見せるなんて...ぞくぞくした。体はまだ子供だけれども、子供らしからぬ堂々としたものだ。きっと厳しく指導されたんだろうな。奥行きのある舞台でみていると谷底と山の上、という異なる場面のコントラストがうまく描かれていて関心した。これまたなんだか謎の感動が。きっと中村屋の家族を追ったドキュメンタリー番組をみていたせいもあり、一家の軌跡を知った気になっているせいかもしれない。このまま成長したら勘太郎、大化けするのではなかろうか。
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Django Festival Allstars、ピッツバーグに行く。2017年のライブ映像

すでに多くのライブアルバムもリリースされているので、The Django Festival Allstars はよく知られているグループなのではないかと思う。このグループは、「マヌーシュ・ジャズ」「ジプシースウィング」などと呼ばれる、ジャンゴ・ラインハルトの演奏スタイルによる音楽を21世紀に語りつぎ、その魅力を後世に伝えようというプロジェクトを行うバンドだ。毎年6月と11月の二回渡米し、バードランドのような有名ジャズクラブを皮切りに、東海岸を中心に米国内をツアーする。開催回数は2019年時点で20回ほどになっている。2020 年は、TSF Jazzのオンラインイベントに参加していたが、たぶん渡米はしていないのではないだろうか。
asquita.hatenablog.jp


メンバーは、20年間を通じて少しずつ変化しているものの、ドラド・シュミットDorado Schmitt を中心にほぼ固定されている。リードギターに息子のサムソンSamson SchmittとアマティAmati Schmitt、リズムギターフランコ・Francko Mehrstein(動画の中では、ドラドの従姉妹だと紹介されている)、ベースにジノ・ロマンGino Roman(ドラドのはとこらしい)、アコーディオンにルドヴィック・ベイエLudovic Beier、さらに、ドラドもヴァイオリンを弾くのに加え、ヴァイオリンのピエール・ブランシャールPierre Blanchardも参加している。各メンバーがそれぞれリーダーバンド経験があると知れば、このメンバーがどんなに豪華か想像がつくというものだろう。

2017年の秋ツアーの一環として、一行はペンシルバニア州ピッツバーグにあるMCG Jazzという団体に招聘され、ピッツバーグにあるコンサートホールでライブを行っていた。最近このライブ映像を発見して、楽しんでいる。

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なにせメンバーが豪華すぎて、ドラドが休憩して舞台からしばし去っても、残ったメンバーで素晴らしいステージを披露できるというそのキャパシティだがある。ギターだけで繊細に表現する"In the sentimental mood"がとても素敵だと思った。

唯一気になるのは、動画のタイトルの末尾に「 (1/2)」とあるところだ。いつか2/2が出てくるだろうか。いや、1/2だけですでに1時間もあるライブ動画なのだから、欲張りは言うまい...。

え、まさかのあの人。フランスの教会で行われたマヌーシュ・ジャズライブが素敵な件

フランス、ロメルファンRomelfing は、ドイツ国境に程近いアルザスモーゼル県にある街らしいが、あまり観光客がくるような場所でもないと思われる。
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街中のどこかの教会で行われた、何気ないマヌーシュ・ジャズのライブ映像を、ロメルファン市役所が公開していた。ギター好き信者による発表会みたいなものかな...と思って聞き流していたが、これがすこぶる上手で驚いてしまった。誰なんだ。

字幕をみると「HENRY, Loïc, Pere de Marley」と書かれている。たぶん、このMCの人のことだろう、Loïc は。Loïc Henryという名前で調べてみると、サンドロ・ロリエールSandro Lorier と共演歴のあることがわかった。経歴は見つけられなかったが、歌手なのだろうか。今回は歌だけでなくMCを担当しているようだ。そして、ギタリストであり歌も歌える、Loïcの弟と紹介された人物が途中からライブに登場してくるが、名前は聞き取れなかった。

ライブではジャンゴのスタンダードを中心に5曲くらいを披露しているのだが、問題は、この中心で終始演奏している人物なのだ。冒頭さらっと名前を呼ばれただけで、字幕にも概要にも書かれていないが、どうやらこれはあのマヨ・ユベールMayo Hubertではないか。ドラド・シュミットDorado SchmittやTchavoloのリズムギターとしても何度か来日したあの方だ。彼の左隣にいるのはその息子さんらしい。道理で一味違う演奏なわけだ...。

演奏曲はちゃんと字幕になっているのだから、演奏者の名前も字幕で紹介してあげると、世界中のファンがアクセスしやすくなるのに...と思いつつ、ひっそりと楽しんでしまおう。マヨさん、日本でも観ている人がいますよー。