コフィン・ダンサー(Jeffery Deaver著、池田真紀子訳)

コフィン・ダンサー〈上〉 (文春文庫)

コフィン・ダンサー〈上〉 (文春文庫)


コフィン・ダンサー〈下〉 (文春文庫)

コフィン・ダンサー〈下〉 (文春文庫)


映画にもなった「ボーン・コレクター」に次ぐ、元NY市警科学捜査部長リンカーン・ライムが活躍するシリーズ第二弾。

ライムが、動けないなりに頭脳と微細証拠物件で以て犯人の動きを読みながら、部下をうまく使って事件を解決していくというシリーズ。今回は、コフィン・ダンサーとあだ名された、棺を背負って女と踊る刺青を彫った凄腕の殺し屋が相手だ。下巻の後半、意外な展開をみせるため、一気にストーリーに引き込まれる。

なお、この殺し屋のターゲットが飛行機会社を運営するパイロット夫婦+@という設定だということもあり、飛行機操縦やフライトの魅力を伝える魅力がたくさん出てくる。パイロットたちがよくこんなふうに言う…という、フライトの魅力を伝えるその言葉がチャーミングだ。「聖ペテロは、飛行時間は勘定に入れない。代わりに地上ですごした時間を倍に数える」。聖ペテロは、天国の門で死者の生前の行いについて尋ねて、天国に入れるかどうか判断するそうな。なるほどね。