ヴァルトビューネ2003 ガーシュイン・ナイト 小澤征爾&ベルリン・フィル


ルフトハンザ航空の機内放送で、表題のコンサート映像を観て、いたく感動し、涙が出てしまった。
ヴァルトビューネは、ベルリンにある野外音楽場のことらしく、毎年6月ここでピクニックのようにしてオーケストラを楽しむ、というものらしい。2003年のこの年は、ガーシュインの作品に、Marcus Roberts Trioという組み合わせ。一見毛色がまったく違うのに、見事な調和でぞくっとする。Marcus Roberts Trioのアドリブがまたすごくて、今まで聴いたことないような魅力のラプソディ・イン・ブルーになっていた。そしてこの演奏に呼応するような聴衆の盛り上がりがまたよいのだ。
そしてこの盛り上がりのまま迎えた最後、ベルリンフィルの定番曲Berliner Luftの演奏がまた素晴らしい。

指笛を吹くのはきっとベルリンっ子で、この演奏に参加しながら、ベルリンっ子として素晴らしいコンサートの現場に立ち会えることをひっそりと誇りに思っているのだろうな。本当にうらやましいことだ。私はそんな彼らの誇らしさに感動したのだろうか。
この映像が良すぎて、帰りに飛行機はこの映像ばかり観てしまった。今度DVDを買おう。
ちなみに、Oggiという雑誌の11月号で、今日、たまたま小澤征良さん(小澤征爾氏の娘さん)が、オーケストラとジャズの融合の見事さについて触れていたのをみた。ニューオリンズ出身のジャズバンドといっていたので、きっとこの2003年のもの、もしくは2005年にサイトウキネンオーケストラで行われた同様の演目にことに違いない。今日感激したことについてのエッセイを、同日に脈絡ないところで偶然見つけるなんて、すごいめぐり合わせだな。
ところで、ジャズトリオ+オーケストラという組み合わせで行う演目はたくさんあるのだろうか。ぜひ観たいものだ。