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14歳〈フォーティーン〉 満州開拓村からの帰還 (澤地久枝)

澤地久枝が、軍国少女として満州で過ごすなか、終戦を迎えるまでの実話を描いた話。当時の自分を「14歳を迎える少女」として、客観的に描こうとしており、淡々としたストーリー展開だが、よく読むとその過酷さがよく伝わってくる。
安全保障関連法案が衆議院本会議で可決され、周囲がこの話題が盛りあがるなか、自分の経験を通じて戦争への反対意思を表明し、今一度読者にも戦争のことを考えてほしかったのだろうな。安倍さんの名前も物語の中に織り込まれている。
今はIT社会ということで、知らなくてもいい情報も含めて情報があふれている世の中だ。でも戦時中は情報統制盛んで、本当の情報から隔絶された結果、少女は軍国少女となり、一抹の疑問を感じながらも国を背負って働く兵隊さんたちのことを考えて行動してきた、ということがよくわかった。「1回茶碗1杯しかゴハンを食べない」などというように、子供がひそかに戦争協力をしつつ、まだほかに国のためにできることはないかと考えていた時代…それに比べると今の14歳はどれだけ国のことを考えているだろうか。
ある意味手にとりやすい戦争体験記だと思った。