感動のメロディライン。ジャンゴのドキュメンタリー映画用に録画された、David Reinhardtの"Anouman"

ジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardt生誕100年の節目で、ジャンゴ関連イベントやドキュメンタリーが大変盛り上がった2010年。フランスのテレビ局France 5では、Christian Cascio(クリスチャン・キャシオ)監督によるドキュメンタリー作品"Trois doigts de Génie"が話題になった。

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私も友人から録画DVDを送ってもらったりしてドキュメンタリーを楽しみ、ジャンゴの孫であるダヴィド・ラインハルトDavid Reinhardtが冒頭に弾く"Anouman"に感動していた。

さて、このキャシオ監督と思われる動画サイトのアカウントから、ダヴィドの演奏のフル映像がアップされていた。

Anoumanという曲そのものの美しさと、ダヴィドの調べの美しさに感動できる。最近は教会での活動が中心になっているのか、演奏活動の様子があまりみえないダヴィドの魅力を改めて知ることができる貴重な映像だと思った。監督からの幸せのおすそ分けに感謝。

南仏モンペリエは、なぜかマヌーシュ・ジャズが盛ん?  "Argelliers Jazz Estival"

フランス、オクシタニー地域圏エロー県といわれてピンと来る人はなかなかいないかもしれない。南仏モンペリエがある場所といわれたらイメージがつくだろうか。そのモンペリエから25分くらい車で内陸側に進んだアルグリエArgelliersという場所で最近始まった音楽フェスがある。アルグリエ・ジャズ・エスティバルArgelliers Jazz Estival。フェスティバルではなく「エスティバル」ということで、毎年夏の開催だ。2016年に開催された第4回目のフェスは、7月22~23日の両日に開催されていた。

このフェスは、「ジャンルを混在させる」のが特徴とのことだが、過去4回までの開催で、毎年必ずマヌーシュ・ジャズのアーティストが参加している。2013年は、Manouchenko、2014年はDrom Blanchard & Paul Guta Quartet、そして2015年はSoleil Nomade、Drom Blanchard & Paul Guta Quartet invite Adrien Marcoといった具合だ。フェスに出るミュージシャンの数が限られるなか、必ずマヌーシュ・ジャズのアーティストが入ってくるとは面白い。
では、2016年はどうだったか、というと、このポスターにもあるとおり、Soleil Nomadeというマヌーシュ・ジャズのグループに加え、Stochelo Rosenbergストーケロ・ローゼンバーグが出演したようだ。昨年参加した、ドロム・ブランシャールDrom Blanchardとヴァイオリンのポール・グタPaul Gutaとも共演したとか。
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なぜこんなにマヌーシュ・ジャズがもてはやされているかというと、きっとドロム・ブランシャール・トリオの存在だろう。リーダーのドロムはフランスのジュラ県出身だが、メンバーのギタリストニコラス・ソウサNicolas Sausaはモンペリエの学校を出てそのままモンペリエを中心に活動をしているし、やはりモンペリエを中心に活動しているSoleil Nomadeにも参加している。ポール・グタはツィガーヌ出身のヴァイオリニストとして、"Hot Club de Montpellier"のヴァイオリニストとしても活躍している。モンペリエがマヌーシュ・ジャズが盛んだとは知らなかった。

ストーケロとドロムのクアルテットの共演はこちらの動画で観ることができる。

ベルギーのジャンゴフェス "Djangofollies 2017"で演奏するMinor Sing

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ジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardtは、ベルギーで生まれてフランスで亡くなっているのだが、その事実を国中が知っている、というものでもなさそうだ。1994年、ベルギー人のミュージシャン、Koen De Cauterという人が、ブリュッセルの人々がジャンゴの音楽に対して何の活動もしていないことに疑問を持ったことがきっかけで始まったのが、ジャンゴ・ラインハルトの生誕を祝うジャズ・フェスティバル、"Djangofollies"だ。第23回目の開催となった今年は、1月11日から29日までの期間、ベルギーの異なる都市の29会場で開催されていたようだ。
地元のミュージシャンはもちろんのこと、ファピ・ラフェルタンFapy Lafertinやフローラン・ニクレスクFlorin Niculescu、ドラド・シュミットDorado Schmittなんかも参加したようだ。フランス、リヨンを中心に活動しているマヌーシュ・ジャズグループ、ミノール・シングMinor Singも出演していたようだ。メンバーにレ・ドワ・ドゥ・ロムLes Doigts de l'Hommeのヤニック・アルコセルYannick Alcocerが入っていることを知り活動に注目していたが、最近はリヨンどころかフランス国外でも活躍しているようだ。Djangofolliesのライブ動画がアップされていた。

ベルギーでは、5月にジャンゴの生まれた町リベルシーLiberchiesでもフェスティバルが控えている。それまでに、このイベントのライブ映像がもう少したくさん出てきてくれることを期待したい。

下田へ。1-day trip

伊豆半島下田市に遊びに行った。


伊豆急下田までは、踊り子号に乗って…。伊豆大島はじめ、伊豆七島がみえてきてテンションがあがる。


ペリーロードをてくてく。かわいいカフェやら小道具屋さんやら立ち並んでおり、歩いているだけで楽しい場所だ。


突き当たりにある、「旧澤村邸」の無料開放へ。懐かしいインテリアと、「なまこ壁」の民家を楽しむ。ついでに裏庭でじゃれあうネコもからかう。

のちに、相方に逃げられた子を発見したりするわけだが…。

ちなみにこの近くにある、お祭り洋品店屋「下田日待」というお店は電話しないとあけてくれない仕様らしく、ちょっと入っていく勇気がなかったです。

ペリー艦隊来航記念碑は、青い空をバックに美しくたっていた。

そして港には春の気配がちらほら。


港に面したところにあったトンカツ屋で、限定品らしい「キンメダイコロッケ」をテイクアウト。



その後、伊豆急下田駅に一度戻って「一品香」という中華料理屋にて塩ラーメンを堪能した。アオサノリがたっぷり入った、海の町に似合うラーメン。

次に向かったのは、寝姿山に登るケーブルカー乗り場。かつて黒船来航時にその見晴らしの良さから監視場所にもなっていたとか。ここには市街よりもさらに春にあふれていて、寒桜が咲いていたり、その他地元の方々がきちんと手入れしているハーブや花がすくすくと育っていた。

メジロも寒桜の周りを飛び回っていた。


ハッサクやニューサマーオレンジが惜しげもなく実をつけている。3月くらいが食べごろらしいが、人間が食べる頃には鳥たちが全部ついばんで持っていってしまうそう。


ここの池にいる鯉は、尾ひれがひらひらしていて、金魚がそのまま大きくなったような華やかさだった。池にお金を入れることは禁じているのに、外国の観光客の方がどんどんコインを投げ入れてしまうとかで、管理担当の方が一生懸命コインを池からすくい出していた。


裏は山が連なっている。事実上の東京急行電鉄の創業者だという、五島慶太の碑がいい場所に建ててある。ここから眺める下田の街はさぞ良い眺めなんだろうね。

下田を満喫したのは久々だったが、人気観光地としてますます発展していた。一番感心したのは、普通のマップはもちろんのことだが、ツーリストのニーズにあった散策を提案する観光リーフレットが20種類くらい用意されていたことだろうか。今度は、8月13~15日に開催される「下田太鼓まつり(下田八幡神社例大祭)」を狙って下田を訪れてみたいものだ。


矢野顕子の"ひとつだけ"で号泣。なんでだろう!?

矢野顕子を特集した番組SONGSを観ていた。坂本美雨ナビゲートで、デビュー40周年を迎えた矢野さんの代表曲を今のアレンジで紹介する番組。TIN PAN(細野晴臣林立夫鈴木茂)のメンバーと共演したり、くるり岸田繁上原ひろみが彼女の魅力をコメントしたりと、豪華な出演者を交えつつ3曲を演奏した。今回演奏したうちの2曲目「ひとつだけ」を聴いていたら、なぜか涙が止まらなくなってしまった。

最高に魅力的な転調を伴うメロディラインと、とっても優しい歌詞が涙腺を刺激するんだな。「一番楽しいことは 君の口から 君の夢 きくこと…」そうだよね、と思う。でも、そんな単純なことに人はなかなか気がつかないで、目先の楽しさや豪華さに溺れて、本当に大切なものを見失っていたり失っちゃっていたりするんだよ…とか色々考えていたらもう大変なことになった。人の弱さみたいなところにもぐりこんで来たこの曲にあっという間に取り付かれてしまった夜だった。

私は矢野さん世代ではなく、矢野さんを知ったのは清水ミチコさんを通じてだし、彼女の魅力に聴いて感動したのも93年頃にリリースされた「Childlen in the summer」がはじめて。オンタイムでその魅力に触れたわけではないのに、だいぶ後になってからどうしてこんなにも古い曲の色々な演奏に感動し、涙すら出てしまうのか。

"David"もそうだったな。
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「風をあつめて」は、"Lost in Translation"のサントラで知ったはっぴいえんどのバージョンも好きだが、矢野さんのピアノ弾き語りバージョンでも別の感動を得たっけ…。

矢野顕子のドキュメンタリー"SUPER FOLK SONG ピアノが愛した女。"、観にいこうっと。

鶏嘉@亀戸で絶品鶏料理を堪能!

友達たちの地元、亀戸の飲み屋街がそれはそれは魅力的だったので、おねだりしてとうとう連れてきてもらった。彼らが選んできたのが、このお店だ。やったっ!


まずはお刺身の3点盛り(砂肝、ささみ、白レバー)をごま油かゆずの浮かんだお醤油につけて食べた。いきなり度肝を抜かれる。本当に新鮮な鶏というのはこんな感じなんだね。臭みも感じず美味しくいただいた。


後は、友人のオススメに沿って色々な種類の注文してもらった。塩かタレかは選べず、大将が最適だと思った味付けで出てくる仕組みのようだ。白レバーの焼き鳥を頼んで先ほどのお刺身と比べたり、友人一押しのハツやトマト豚串、軟骨。焼きの具合か塩加減のおかげが、まったく胃にもたれないというかいくらでも食べられるおいしさ。「つなぎ」という、1羽につき1つしか取れないという、肝臓と心臓をつなぐとても貴重な部位にもありつけた。

常連の友人がいなければ、来ることはなかっただろう。また連れてきてもらわなきゃね。

タイ屋台 999@中野でパクチー鍋を堪能!

「タイ屋台 999(バーバーバー)」は中野にあるパクチー専門店だ。以前行ったときは、パクチーの量には満足していたのだが、盛られたパクチーがワイルドすぎてちょっとかたくもあり、残念に思っていた。
昨年このお店に行ったときのレポートはこちら。
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今回は、「パクチー鍋セット、のみ放題付き」5,980円を注文した。

前菜として、生春巻き、魚介類のサラダのようなもの、オムレツ、青菜の炒め物などが出てきてから、待望のパクチー鍋の登場だ。


大きな蒸篭に、豚バラ肉と大量のパクチーが! 1蒸篭につき4人前。
まずはパクチーのものすごい盛りっぷりにびっくりしたし、このパクチーがおいしいのなんのって。岡山県で作っている「マイルドパクチー」という品種らしくて、味がキツくない。(まぁパクチー好きだったら、パクチーの味が弱めであることについて疑問もあるかもしれないけれど)、ざくざく食べられる。茹でても嫌なエグみはない。しかも新芽のようなフレッシュさでかつ柔らかさ。枯れた葉っぱもない。


全部おいしく平らげた。しめはパッタイ、チャーハン、ラーメンから選べるらしい。前は「トムヤムスープのおじや」が〆だったと思ったのだが、ちょっとコンセプト変わったのだろうか。ついでに、飲み放題にパクチードリンクが含まれないのは残念。一杯だけでもパクチードリンクを飲み放題に入れて欲しかった…!

なお、大量のパクチーを残した場合はお持ち帰り可能だ。これはうれしいね。