France 3のドキュメンタリー番組で知る、ビレリ・ラグレーンの暮らしぶり。

フランスのドイツ国境に程近いところにある街、ストラスブール。ここでは、1932年より"Festival de Musique de Strasbourg(ストラスブール音楽祭"という、クラシック音楽の祭典があります。その「おまけ」のような形で始まった"Strasbourg Jazz Festival(ストラスブールジャズフェスティバル"が、今年も6月30日〜7月9日まで開催されていました。
Festival de Strasbourg 2013

今年のこのフェスにディディエ・ロックウッド(Didier Lockwood)、リシャール・ガリアノ(Richard Galliano)とともに出演したギタリスト、ビレリ・ラグレーン(Bireli Lagrene)のドキュメンタリー番組が、France 3のカルチャー情報提供番組Cultureboxでもみられます。10分ほどの映像。
Biréli Lagrene, parcours d'un virtuose de la guitare manouche | Culturebox
ビレリは、ジャンゴ・ラインハルトの継承者として早くからもてはやされ、マヌーシュ・ジャズ界を牽引する大御所ギタリストです。ギタリストの父にバイオリニストの母という音楽一家に生まれ、12歳でデビューしたビレリは、以来、年間260本のもコンサートをこなすなど、多忙を極めます。しかし、ライブのない時は、自宅のあるBas-Rhin(バ・ラン)県のMunchhausen(ムンヒハウゼン)にある自宅で過ごすのが好きだといいます。この家には、ときにミュージシャン仲間が集まって、セッションを繰り広げるそうですよ。

カメラは、ビレリの自宅の様子を映し出します。ビレリは、過去のきらびやかな経歴を示すもの(les paillettesといっていた)が好きではなく、写真やトロフィー、リリースしたCDなどといったアイテムを一切飾っていないため、インテリアは極めてシンプルです。そんな彼が唯一飾っている「栄光の品」は、「第8回ストラスブール音楽祭」で獲得したトロフィーのみでした。他にも大きな賞をたくさんもらっているのに敢えてこれを飾るのは、地元で初めて認められた証だから、なのでしょうか。

このドキュメンタリーの大部分は、ビレリの出身であるアルザス地方で撮影されています。
ビレリがマヌーシュ・ジャズを離れて、しばしフュージョンの世界に行った時期にこもっていたという、ストラスブールのバー"Cafe des Anges"(42 Rue Krutenau, 67000 Strasbourg +33 3 88 36 11 69…だと思うが、定かではない)。2007年11月に再オープンになったこのバーで、当時のビレリを知るバー創設者Michel Hansと語らいます。

また、行き付けのバイオリン工房"Thierry LIGIER"も、ストラスブールにあります。ビレリは小さい頃、バイオリニストになりたかったそうで、今でも趣味でバイオリンを弾くようです。趣味の楽器なのにカスタムオーダーメイドしてしまうところが、さすがです。ビレリがひそやかな趣味を楽しむ姿は、なかなかのレア映像ですね。

つねにビレリの脇を固めるリズムギターのHono Wintersteinや、ジャズシンガーUlrike Haller、そしておなじみの仲間、Didier LockwoodやRichard Galliano、そして、マヌーシュ出身ではないマヌーシュ・ギタリストのThomas Dutroncたちも、ビレリの才能に賛辞を送ります。ぜいたくなぜいたくな10分のドキュメンタリー映像でした。

…とまあ、途中までmusicircusモードで書いてしまったのだが、えいっ、こっちに書いてしまおうと思った。何だか文章が支離滅裂だし、本当に映像の中身がきちんと把握できているか自信もないし。それにね、特別なツールもないのに、しかるべき形で動画プレイヤーを貼れたことに、ちょっとうれしくなっちゃったから。