レフェリー 知られざるサッカーの舞台裏


原題"Les Arbitres", 2009年ベルギー/77分/Yves Hinant et Jean Libon

世の中はFIFAの中継にわいた7月だが、実はレフェリーってとても大事な存在だ。この映画http://www.webdice.jp/referee/は、そのレフェリー目線で2008年のヨーロッパ選手権の主審・副審を務めた人々の試合中の様子や家族との会話、審判同士の反省会や審判同士の会話などを撮影したドキュメンタリーだ。

主審・副審ら3人で構成されるチームは基本的に同じ国籍で構成されるが、今回カメラが捉えたのは、イングランドチームのHoward Webb主審と、イタリアチームのRoberto Rosetti主審。ちなみに、Howard Webbは、今回のワールドカップの決勝戦で主審を務めている。

フットボールは、そのファンにとって、そして国民にとって一大事であり、レフェリーの瞬時の判断が運命を決めるといっても過言ではない。下した判定によっては、命を狙われかねないのである。道理で、レフェリーチームの移動には、警察の先導からヘリコプターまでがついてくるわけだ。

試合中、インカムで連絡を取りながら、オフサイドやファールの判断を決めていく緊迫感が現れていて、また、ジャッジを下した後の不安感などもよく描かれていて興味深かった。ヨーロッパのチームをよくみている人には、ますます楽しめる映画だと思う。