寝ずの番と「春歌」

映画「寝ずの番」を観た。2006年、原作者は中島らもマキノ雅彦津川雅彦)監督作品だ。
舞台は病院。今まさに上方落語家の笑満亭橋鶴が亡くなる寸前であり、奥様や弟子が見守っている。「師匠最後の願い」を叶えてあげようと奔走する弟子たち…。そして亡くなってから、みんなで昔語りをしながら、線香の火が絶えぬよう「寝ずの番」をする、という話だ。
お葬式やら人の死というのは話のはずなのに、ちょいちょいおもしろいエピソードが挟まっていて、思わず吹き出してしまった。あとは、三味線演奏シーンを観るにうけ、演奏ができている人とできていない人が、その構えでわかる気がして、すっかり楽しんだのであった。
ところで、この映画のもう一つ気になったポイントが「春歌」だ。季節の春をさすものではなく、「春画」の歌版、つまり、わいせつな歌、ということだ。映画内では、故人ゆかりの人物と師匠の弟子たちが、春歌合戦を繰り広げるシーンに登場した。
Wikiに解説もあった。
春歌 - Wikipedia
公共の電波に乗ることがないから、すでにあまり存在も知られていないようだけれども、実は日本の文化の一部になのだな。秋田音頭のように、春歌から派生した民謡もあるくらいだし。
大島渚さんが、「日本春歌考」という映画を作っていることも知った。予告編を観る限り、すごく斬新な映画に思える。まるでゴダールの作品みたい。
日本春歌考(予告) - YouTube

そして、この映画のテーマソングを聴けば、春歌のイメージが付くのではないか。歌詞に注目、とっても大人です。「よさほい節」。

なぎら健壱さん、春歌のアルバムを出しているんですね。これ、すごく聴いてみたいな…。

というわけで、作品は素晴らしいものだったが、映画本編よりも春歌に興味を持ってしまった…。