ジャンゴ・ラインハルトは晩年、キャラバン生活をやめてサモワ・シュール・セーヌSamois sur Seineのアパートに暮らしていたが、彼が亡くなった時、500人ものマヌーシュ(ジプシー)たちが追悼にその地を訪れたという。その後、20人のミュージシャンがジャンゴの曲を演奏したという話も。
このドキュメンタリーはジャンゴ亡きあと、ジャンゴの周辺に暮らした人たちがジャンゴとの思い出を語る、というもの。ステファン・グラッペリStéphane Grappelliも当然出演しているのだが、印象的なのはやはり、ジャンゴ・ラインハルトの娘としてこのドキュメンタリーに出てくるサンドラ・ジャヤSandra Jayatかな。もっとも、「若すぎたのでジャンゴ・ラインハルトのことはよく覚えていない」と語っているのだけれども。その後、ジャヤは自らの詩を聴かせるのだが…サンドラ・ジャヤを検索すると自分の過去のブログにヒットした。
ジタンの詩人Sandra Jayatが歌う、クリスマス・ソングon Minor Swing - 空間Annex
そう、私がサンドラ・ジャヤを知ったこの時、この人がジャンゴの娘というふうに認識していなかったのだ。そんな記述を見つけることもできなかったし、「娘同然の扱いを受けた可能性」こそあれど、本当に娘なのだろうか。
多少疑問は残るけれど、Sandra Jayatに関する雑誌記事。少なくとも数奇な運命un destin exceptionelをたどった人であることは間違いなさそうだ。
http://www.icem-pedagogie-freinet.org/sites/default/files/creations_n_52_p_20-25.pdf
奇しくも今日は、彼女が歌っているとおり"C'est Le Jour De Noel."、つまりクリスマスだ。この出会いもまた運命かな。なぜ彼女が"Minor Swing"のようなマイナー調の哀しげな曲ににクリスマスの詩を乗せようと思ったのかな、とちょっと考えながらクリスマスを過ごそうと思う。Joyeux Noel!