師匠がカギ? ウルグアイとアルゼンチンで活躍するDario Alegre Jazz Manouche Trio

アルゼンチンといえばタンゴ、あるいはフォルクローレが有名だ。ウルグアイの音楽といえば…やはりフォルクローレだろうか。これらの音楽を演奏するためにギターを学ぶ人が大部分だと思っているため、それ以外のジャンルのギターの演奏家として活躍している人をみると、ついつい「珍しいな」と思ってしまう。
そんななか、自身のマヌーシュ・ジャズバンドを率いて、ウルグアイやアルゼンチンを中心に活動している稀有なギタリストを見つけた。ダリオ・アレグレDario Alegreという人だ。

FBページにも情報はほとんどなく、わかっているのはこの人物がウルグアイ第二の都市のサルトSaltoという、アルゼンチンの国境にある街の出身であるということだ。今年の1月末に自身の名前を冠した学校“Escuela Superior De Música Dario Alegre”を地元にオープンしたばかりだというから、ギタリストとしての実力は間違いないだろう。
Escuela Superior De Música Dario Alegre_Salto, Uruguay. | Facebook

それにしてもなぜ、この人が南米でマヌーシュジャズなのか。調べてみたら、Dario Alegreが師事したというやはりアルゼンチンはコルドバ出身の有名なジャズ・ギタリスト、ウォルター・マロセッティWalter Malosettiの名前に行き着いた。残念ながら数年前に他界されているようだが。
Murió Walter Malosetti | RollingStone Argentina
この人物が1994年にジャンゴ・ラインハルトのトリビュートアルバムを出していたのだ!
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そう、師匠のジャンゴ・ラインハルト好きがダリオ・アレグレのマヌーシュ・ジャズトリオ結成に影響しているに違いない、と思った次第だ。
ちなみに、ウォルターによるマヌーシュ・ジャズスタンダードの演奏動画はYouTubeで多くみつけることができる。
Nubesは、Nuagesのこと。

こちらの動画では、師弟の共演で"Minor Swing"を演奏している。

ウォルターのNuagesの演奏は、さすが、の一言に尽きる。ダリオにはぜひ、ギタリストとしても、教育者としても、地元のマヌーシュ・ジャズシーンを盛り上げてもらいたいものだ。