ジャズ・サックス奏者ジェームス・カーターとマヌーシュ・ジャズ愛

ジャズ・サックス奏者として日本でも人気が高いジェームス・カーターJames Carterが、ダヴィド・ラインハルトDavid Reinhardtと共演したという映像を見付けた。2012年10月7日にラ・ヴィレットにある、音楽博物館内のコンサートホール、シテ・ドゥ・ラ・ミュジークCité de la musiqueにて行われたライブらしい。

ライブの名前は"Chasin' the Gypsy"。この映像をみただけでは、マヌーシュ・ジャズの気配を感じないかもしれないが、ダヴィドが共演しているのだから、このライブが何らかの形でマヌーシュ・ジャズに関係するはずなのだ。あいにく、ミシガン州デトロイト生まれのジェームス・カーターがなぜジプシー・ジャズに注目したのか、その理由については探し当てることはできなかった。ただ、彼は間違いなくジャンゴ・ラインハルトを敬愛しているのだろうなぁ。
よく調べてみると、ジェームスは2000年に"Chasin' the Gypsy"というアルバムをリリースしていた。収録曲には、もちろんNuages, Manoir De Mes Reves, そしてArtillerie Lourdeのような、スタンダード曲も入っている。
また、2010年には、サモワ・シュール・セーヌのジャンゴ・フェスティバルにて名だたるマヌーシュ・ジャズ・ミュージシャンとの共演を果たしていることも判明した。なんと、Trio Rosenbergローゼンバーグトリオ、Bireli Lagreneビレリ・ラグレーンをバックに従えて、"J'attendrai"を演奏している!

ジェームスのアルバムも試聴してみた。リズムギターのポンプに魅力を感じる人には物足りないかもしれないが、マヌーシュ・ジャズのメロディラインの美しさを再認識できるアルバムだと思った。こんなアルバムからジャンゴ・ラインハルトの音楽にハマる人が出てきてもいいよなぁ。
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