2017年、David Dhawan監督、インド
シンガポール空港の機内プログラムで、数あるインド映画から私が選んだ2本目は、生き別れの双子兄弟の数奇な人生を面白おかしく描いたこちらの映画だ。"2"っていうから、人気すぎて、それこそBaahubali(バーフバリ)に2があるように、あるいは「もやさま」が1もないのに「2」を名乗って人気が出たように、とにかく人気があるからパート2が出たのではないかと思い、この映画を選んだ。
ラジーブ・マルホトラRajeev Malhotraは、妻の出産にあたって帰宅を急ぐ飛行機の機内で、チャールズCharlesという男に出会う。実は犯罪者であるこの男の正体を暴いたラジーブだが、チャールズはなんと妻が生んだ双子のうちの一人を奪って逃走、線路の上に置いたまま逃走する。チャールズは収監されるも、その影響を恐れた警察は、マルホトラ家にムンバイを去るように告げる。一家は双子の片割れ、Premプレムを連れてロンドンで暮らすことに。プレムは、控えめな性格で、音楽の才能をもって学生生活を送ることとなる。
一方の双子は実は命を助けられて、Rajiラジと名付けられ、ムンバイで育てられた。Nanduという子分のような男とやんちゃに育ったRajiは、ひょんなことからロンドンに不法滞在する必要に駆られる。双子は互いの存在に気が付かないままロンドンで暮らし始めるため、周囲に混乱が生じ始める。
この双子を監督の息子であるヴァルン・ダワンVafun Dhawanが演じている。奥手なプレムとケンカに強く女の子に対して積極的なラジ。危機に見舞われた二人だったが、この双子に備わった特別な力を駆使して無事にその危機を乗り越えるのだった。
映画には、他のインド映画からとったシーンがちりばめられているようなのだが、私にはひとつだけわかった。「Baahubali(バーフバリ)」が使われている! 「プレム、バーフバリを攻撃するんじゃなくて、カッタッパのおじをやっつけなきゃ!」とは、ラジのセリフ。まさか、このためにわざわざ悪者のおじにあたる人物の役があったりして…!?
なお、このJudwaaがなぜ2かというと、20年ほど前に同じ監督が手掛けたJudwaaと混同しないためだという。つまりプロットは全く同じなので、続編ではない。まあでも、前の映画もサルマン・カーン Salman Khanが一人で双子を演じていたわけで、息子を使っての再ヒットを狙ってのリメイクだったのだろうな。