成田美名子画業40周年記念「花花能」@GINZA-SIX観世能楽堂


成田美奈子といえば、私は、「エイリアン通り(ストリート)」と「CIPHER(サイファ)」の世界にハマって、NYにあこがれたり絵ハガキセットを購入したりした記憶がある。が、その後の彼女の作品はあまり知らずにいた。でも、実は1977年にすでにお能を観に行っていて、2000年になってから「花よりも花の如く」というお能を題材にした作品を描いていたとは、仲間内の紹介で知ったのだった。

3日にわたって開催されたこのイベントでは、現在連載中の漫画でも主人公が舞った作品を中心に構成されたプログラムとなっており、出演者もそれぞれ豪華。2日目には観世銕之丞氏と成田美奈子氏の対談もあったとか。私は、舞囃子「天鼓」、狂言「蝸牛」、能「土蜘蛛」の3本立てで構成された3日目のプログラムをみにいきました。S席のお値段が少し高いな…と思ったが、記念イベントだし狂言はシテが野村萬斎氏でしかも私が初めてお能教室か何かで鑑賞した「蝸牛」だし、、記念の手ぬぐいももらったし、まあよしとしよう。

「土蜘蛛」は、舞台上に蜘蛛の糸(を模した紙テープ)が飛び交うのだが、「え、こんなに!?」というくらい蜘蛛の糸だらけになっていて、ちょっとびっくりした。もはや、独武者は刀を振りかざすも蜘蛛の糸が切れないくらいのボリュームだ。漫画を読んだ人曰く、糸を多くまくようなシーンが漫画にあるとかで、それを模したんだろうともいっていた。演じている人もよく冷静でいられるな…。

こちらは、「土蜘蛛」にもご出演されていた、鵜沢久氏・光氏が指導に入っている、洗足学園音楽大学の発表会の様子だが…やはり、そんなに蜘蛛の糸は出ていないよね!?

「土蜘蛛」の笛は、能楽一噌流十四世宗家の一噌庸二氏で、これまた初の鑑賞経験だった。まだお能の本当の楽しみ方がよくわかっていないから、ついつい些末なことばかり印象に残ってしまい悲しいのだが、機会をみつけてまた観に行きたいと思う。