David Reinhardtとブラジル音楽

前々から気になっていたのだけれども、マヌーシュ・ジャズのミュージシャンで、ブラジル音楽をレパートリーにいる人がたまにいるのはどうしてだろう。初めてそれに気が付いたのは、チャボロ・シュミットが参加したグループNote Manouche(ノートマヌーシュ)のアルバムでジョビンのCorcovadoをやっていた時だ。そういえば、ファピ Fapy Lafertinもショーロ曲"Gostosinho"をやっていたっけ。バンド編成から考えればショーロをやるのは自然だとは思ったが、単にギターの高い技術力を他分野に転用…というだけではないような気がする。
中でも、ダビド・ラインハルトDavid Reinhardtは、ブラジル音楽のレパートリーが多い気がしている。
La nouvelle Trio Gitanでは、Christian Escoudeたちとともにバラに降る雨"Chovendo da Roseira"(本当はdaじゃくてnaだと思うが、このように登録されている)や"Loro"を演奏しているし、自身のトリオアルバムでは"The way of heart"でも、Beija Florか何か演奏していた。最新作では、イヴァン・リンスの名曲Aparecidaを演奏している。
動画で見つけた"Oh Samba Lec"という曲は知らなかったが、これはお父様にあたるBabikのつくった曲なのね。明らかにブラジル的な楽曲だ。なおこの曲、Samy DaussatとNoé Reinhardtと録音したファーストアルバムで演奏している。

こういう曲をつくるということは、バビク氏もきっとブラジル音楽に惹かれていたはず。その感覚を受け継いだ、ということか。
今はブラジル音楽が合う季節だから、ギターの名手たちのプレイするブラジル音楽を楽しめるのは、幸せ。