アメリカはシアトルから船で1時間ほどワシントン州ウィドビー島にあるラングリーLangleyというエリアでは、毎年DjangoFest Northwestジャンゴフェスト ノースウエストというイベントが開催されている。発端は2000年に、ニコラス・レールNicolas Lehrという人が本家フランス、サモワのジャンゴフェスに行って刺激を受け、ロビン・ノランRobin Nolanに相談をしてアメリカでも似たようなイベントをアメリカでも実施しよう、ということになったとか。このレール氏の住まいがウィトビー島だったことから、過去のイベント実績などを勘案してWhidbey Island Center for the Arts (WICA)と交渉をし、2日間のイベントを開催したのが始まりだった。16回目を迎えた今では5日間のイベントで、マヌーシュ・ジャズ界の大物が多く参加している。今年は、ストーケロとモゼスのローゼンバーグ兄弟Stochelo & Mozes Rosenberg、アントワーヌ・ボワイエールAntoine Boyer、アメリカ国内からは、ジプシージャズ大使と言われるジョン・ジョルゲンソンJohn Jorgensonや、Rhythm Future Quartetのジェイソン・アニックJason Anickやオッリ・ソイッケリOlli Soikkeliも出演していたようだ。
サウンドチェックの動画も多くアップされていて楽しめる。
さて、このフェスでは2005年から毎年、若手のマヌーシュ・ジャズアーティストに対して、SAGA DJANGOFEST Awardというものを出している。過去には、バイオリンのジェイソン・アニックJason Annickやギターのアントワーヌ・ボワイエールAntoine Boyerも受賞したこの賞の今年の受賞者は、アルバムも出してますます絶好調の若手ギタリスト、ノエ・レーヌNoé Reineだった。これからはこのフェスの常連出演者となるのだろうか。
決して便利の良い場所でやるフェスではないが、色々な楽器のワークショップも充実しているし、出演者は豪華だし、ジャムセッションもやっているらしい。ぜひ一度は行ってみたいフェスだと思った。