北海道でアイヌ文化を知るために博物館に行きまくった。ここにメモしておこうと思う。
●旭川市博物館
旭川駅からイオンと反対が他の方に10分歩いたあたりにある博物館。旭川市のある上川盆地には「ペニウンクル(川上の人びと)」と呼ばれるアイヌが暮らしてきたとか。サハリンや本州の縄文文化との交流を経て、13世紀くらいにアイヌ文化が成立したとのことで、資料によってその歴史をふりかえっている。
アイヌって縄文文化が本州より長く、本州の飛鳥時代あたりまで縄文文化が続いていたらしい。見ごたえがある展示だった。ここはおすすめ。
旭川の移民が持ち込んだ文化の展示も気になった。
旭川博物館をアイヌの展示に大幅シフトした立役者、瀬川元館長の本。
●川村カ子トアイヌ記念館
旭川駅からバスで30分くらい?の場所にある博物館。パンフレットに書かれたバス乗り場の情報が古いので、確認は必要だ。また、バスの時間が非常に限られているので、時間には余裕を持った方が良い。私は開館時間の10分後くらいに訪問したがあいておらず、記念館の電話番号に連絡してあけてもらった。
中はいかにも私設という感じで、上川アイヌの長だったという川村カネト氏の私物らしいものが所狭しと並んでいる。静岡かどこかで鉄道工事の測量技師としても活躍したらしく、その作業にまつわる者も置かれていた。本当は川村家の一族だと思われるお嬢さんに話をききたかったのだが、できませんでした…
●北海道立北方民族博物館@網走
旭川市立博物館が本州との結びつきを中心とした展示をしているとしたら、こちらはグリーンランドのエスキモーやフィンランドのサーミ族等、北海道よりも北にいる民族の文化や社会を理解するための博物館。アザラシの毛皮やシャケの皮の靴、クマ送りの儀式、狩猟道具や移動手段等、アイヌの人々と共通している文化を持つ民族が北方に意外にいることを実感できる。かなり見ごたえがあった。
●国立アイヌ民族博物館
ウポポイの敷地内にある博物館。ウポポイに行くならまず博物館を予約することをお勧めする。そして、博物館が予約できたタイミングでウポポイに行く、というのが一番よさそうだ。
私は、旭川から日帰りだったにもかかわらず、19時半という一番遅い時間にしか予約ができず、満喫できるか心配だったのだが…結論からいうと、1時間もかからずみられる量の展示だった。一番充実していたのは、アイヌ語に関する展示。今まで使われてきた教科書やアイヌ研究者、萱野茂氏のアイヌ語を話す声など…。ただし、アイヌ文様や彫刻の古い展示は少なく、ちょっと残念。まあ、現代の工芸を紹介する美術館だと思えば、いいのかもしれないけど。
派手に宣伝していただけに、これからの展示にも期待したい。なにせ、道路の看板もほぼウポポイが独占していたのだから…
ご来場記念もらいました。
札幌にもアイヌ関連の博物館があるそうなので、いつか行ってみたいな…