某日。秋田の道の駅にて、こんなものを見つけた。
「燻製した干し大根=いぶり大根」だ。「いぶり」は「燻す」、つまり燻製のこと。そして、「がっこ」とは秋田弁で「漬物」を指すらしい。(てっきり、大根のことをがっこというのだと思い込んでいた...)さすがに大根の燻製から作るのは難しいにしても、味付けだけでも少しでも自家製で作れるなら、試してみたいと思った。
作り方は、売り場に貼ってあったレシピを勝手にアレンジしてみることに。
1. いぶり大根1本を洗ってスライスする
2. 醤油200cc、砂糖100gを煮立てて、切った大根を漬け込む
3. 昆布、山椒を追加し、漬け込む
正直、だいぶレシピを端折った感はある。おまけに、いぶり大根の量に対して醤油を贅沢に使いすぎたのではないか、という疑念も残るものの、完成品は普通に美味しく食べることができた。ちょっと砂糖が多すぎて味付けが甘いかとも思ったが、燻製の味がきいているおかげで、まったく気にならない。こんなことなら、燻した大根を大量に買っておくんだった...
ちなみに、世の中には「いぶりがっこの松前漬け」というレシピもあることを知った。これまた美味しそうだ。折しも、これを作った直後くらいに、いぶりがっこが存続の危機だというニュースを知った。なんでも、2021年6月に施行された改正食品衛生法の影響で、漬物を製造・販売するためには、保健所の「営業許可」が必要になることから、今までのように農作業小屋で製造することができなくなるとか。法改正に縛られることなく、いぶりがっこの文化が存続することを切に願いたい。こちらは、せっせと食べるだけの話なのだが。