Vesterlyng Gypsy Days。デンマークのシェラン島で開催される、ジプシー音楽の祭典。

デンマークシェラン島にあるVesterlyng Campingというところで毎年8月の最終週末に行われるフェスティバルが、この"Vesterlyng Gypsy Days"(ヴェスターリング ジプシー デイズ)である。いつからやっていたのだろうか。2016年版の動画を発見したのだが、出演者はなかなか豪華だ。

この動画では、シュミット親子(Dorado & Amati Schmitt)の姿がみえる。Doradoはバイオリンで息子のギターを支えている。

こちらの動画でセンターをはっているのは、ウォルター・クレリチWalter Clericiというイタリアはミラノ出身のギタリストで、現在はデンマークコペンハーゲンをベースに活動しているらしい。

オランダ出身の家族バンド、Basily Bandも参加していたようだ。

今年も8月25~26日にこちらのイベントが開催される。今年も出演予定のBasily Band以外には、やはり地元の出演者が多そうだ。海が見えるいかにもリゾートといったところで、ひたすらこの音楽を楽しむなんて、夏の過ごし方として最高だろうな…。
f:id:asquita:20170823175043j:plain

Joao Donatoとその息子がだしたファンキーなアルバム"Sintetizamor"

ジョアン・ドナートJoao Donatoのことは、だいぶ昔に小野リサさんのアルバム"Saudade"で知って、以来好きだった。とくにピアノトリオのアルバムは愛聴していた。一度、Blue Note Tokyoスペシャルゲストとしてドナートが演奏したときは、その大きさに驚いたものの、お茶目なキャラクターに感動したっけ…。

あれからウン10年が経過し、気が付けばジョアン・ドナートJoao Donatoの息子、ドナチーニョDonatinhoはシンセサイザー奏者として活躍しており、本国では今年6月に"Sintetizamor"(シンテチザモール)というアルバムを出したようだ。Rogêなんかも作曲に参加しているみたい。視聴してみると、ドナートの往年の名曲も、ドナチーニョの新曲も、宇宙っぽくアレンジされたサウンドでかっこいい。

生演奏はどんな感じなんだろう…と動画を探したら、さっそく発見。でも、ちょっとドナートの無表情っぷりに驚いた。歌はもともとそんなに歌唱力がたっているタイプでもないので、まあこんなものだろうと思うが…もしかして病気にでもなって回復途中なのかしら。

ジャケットはこんなに笑顔なだけに少し心配なのだが…御歳をみたら、もう83歳か、仕方ないのかな。これからも素晴らしい作品を出し続けてほしいなぁ。
f:id:asquita:20170822181510j:plain

"Pearl Django"。米ワシントン州出身のほのぼのマヌーシュ・ジャズバンド

「パール・ジャンゴPearl Django」はそのバンド名から推察できるように、ジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardt とステファン・グラッペリStephane Grappelliの音楽をアメリカのスウィングミュージックと融合させようということでワシントン州タコマで結成されたバンドだ。現在は2名のギター(Tim Lerch、Jim Char)と1名のアコーディオン(David Lange)、バイオリン(Michael Gray)とベース(Rick Leppanen)という編成をベースに、その時々に応じて編成を変えているみたいだ。1994年の結成以来12枚のCDをリリースし、全国で活躍しているという。こちらは、あるラジオ番組で、バッキー・ピザレリBucky Pizzarelliと共演した様子だ。

技術力などはわからないけれども、演奏者が楽しそうでほっこりする演奏だと思った。

さて、なんでこのバンド名なんだろう…と思って、ふと思い出したのが、90年代に活躍したロックバンド、パールジャムPearl Jamパールジャムは、1990年頃にワシントン州シアトルで結成されており、1992年くらいから人気が出てきた。私も知っているくらいだから、その人気は世界規模といって差支えないだろう。
Pearl Djangoも、そしてPearl Jamも、出身はワシントン州だ。まさか、パールジャムの名前と語呂が似ているから、なんていう理由でパール・ジャンゴの名前を付けたりしていないよね?と、想像してしまった。
真実はバンドの人のみが知っていることだが。一応、Pearl Jamの名曲もはっておきましょ。懐かしいなぁ。

実は米仏混成バンド。フランスのジャズファンクバンド Electro Deluxe

フランスのジャズフェスである"Jazz in Marciac"のライブ映像で偶然きいてハマってしまったバンドがある。Electro Deluxeというバンドだ。ホーンセクションが入っていて、でも今風に音源のエレクトリックな感じも含んでいて、カッコイ。こちらのライブの映像にある"Keep My Baby Dancing"の冒頭部分なんて、ちょっとIncogniteあたりを彷彿とさせる。

昨年の12月にはBlue Note Tokyoでライブをやっていたようだ。あああ、その時このバンドのことを知らなかったのが悔やまれる。まあでも、どうせ行けなかったからいいや(と負け惜しみをいってみる)。
Blue Noteのウェブサイトによると、このバンドは2001年にキーボードのガエル・カドゥGael Cadouxとサックスのトマ・フォーレThomas Faureを中心にパリで結成されたそうだ。昨年、5枚目のアルバム"Circle"を出したとかで、ここ半年は積極的にプロモーションをしていたようだ。

その活動の一環なのか、つい最近、France 5の"Acoustic"に出演している映像を発見した。生ライブとともに、バンドの中心メンバーであるトマと、ボーカルのJames Copleyジェームス・コプリーがインタビューに答えている。

ここでわかったのは、ボーカルのジェームスがオハイオ州出身のアメリカ人であったということ。道理で英語の発音が素晴らしい理由がわかった。フランスのストラスブールで米国の会社(Marc Jacobっていっているかな?)の広報担当をしていたという。たまに趣味で歌ったりしていたのだが、ある日フランスのリゾート地グリュイッサンGruissanの小さなバーで歌っていたところを、トマの彼女が気に入って携帯で録画しトマに送付、それを気に入ったトマが「一緒にやろう」と誘ったらしい。気が付けば歌声が認められてバンドの中心メンバーになっちゃうんだから、人生ってわからないものだね。他のメンバーは、パリのコンセルヴァトワール(国立高等音楽院)の卒業生らしい。そして、ベーシストのJeremie Cokeジェレミー・コークも、米国出身のようだ。
「グルーブはユニバーサルなものだ」。だから、どこの国にいっても通じる。お客さんとやり取りができるとトマは語っていた。これからも世界を股にかけて活躍してほしい。日本にもまた来てくれるかな?

ナイロビの蜂


フェルナンド・メイレレス監督、The Constant Gardener、2005年、英・独・米・中

英国の外交官ジャスティン・クエイルは上司の代理で講演をしたところで、英国の外交政策について質問をして激しくなじってくる女性がいた。それが妻のテッサだ。愛し合う二人は、ジャスティンのケニア勤務に伴い、結婚することになった。(ただしプロポーズはテッサから。)
「ママ・テッサ」と呼ばれて地元で親しまれるテッサは、妊婦となってからもアクティブに働いていた。

ところがある日、テッサは殺されてしまう。しかも、医師のアーノルドとともに。
ジャスティンは、妻とアーノルドの関係を少し疑いつつも、彼らが死んだ理由について調査をはじめる。すると、実は妻がひょんなことから製薬会社と政府の癒着と陰謀をつかんでいたことを知るのだ。妻は、庭の雑草のことしか考えていない優しい夫を守るために、敢えて彼にそのことを告げないまま、大きな陰謀を暴こうとして殺された。その意思を継ぐべく、ジャスティンは動き始めるのだった。

テッサが3人のケニア人を助けようとして、「援助をすべき人は大勢いるのだ」とジャスティンにその行為を止められるシーンがある。のちにジャスティンが現地の女の子を助けようとして、現地のケニア人から止められるシーンで、ジャスティンの心が変化したことがわかる。そして、映画を見直すと、ジャスティンには、テッサの大胆な行動に気が付けるチャンスがいくらでもあったことに気が付く。「ナイロビの蜂」は映画の邦題としてよいセンスだと思うのだが、原題のThe Constant Gardenerもまた、赴任地の惨状を見ようとせず、自分の庭の整備だけに夢中になるジャスティンの外交官としての姿勢をうまく説明したタイトルだったのだなぁ。
レイチェル・ワイズはこの映画で助演女優賞をとったらしいが、ジャスティンを演じたレイフ・ファインズの、公務員としての顔から、テッサを失った後の引きしまった表情の変化も素晴らしいと思った。

映画の後半、ジャスティンが色々な人から追われ、警告がてら暴力をふるわれるまでのシーンは映画として秀逸だ。「スパイってこうやって人を追うんだな」ってくらいさりげない。「こうやって人を脅して、その音を消すんだな」なんて感心してしまう。

"Jazz in Marciac 2017"に出演したマヌーシュ・ジャズミュージシャンは誰だ!? 公式動画でチェック。

フランスの有名なジャズフェスである"Jazz in Marciac(JIM)"は今年で40回目の開催となり、心なしかマヌーシュ・ジャズのミュージシャンが多く出演するような気がする…ということを以前こちらのブログにまとめていた。
asquita.hatenablog.jp

あれから2カ月。8月15日に今年のJIMは終了し、公式動画サイトに映像がアップされてきたので、ここに紹介しようと思う。
まずは8月12日のストーケロ・ローゼンバーグStochelo Rosenberg率いる"Trio Rosenberg"ライブのダイジェスト。トリオかと思いきや、いつものメンバーの他に、バイオリンはコステル・ニテスクCostel Nitescu、アコーディオンにリュドヴィック・ベイエLudovic Beier、そしてギターにスティーブ・ラフォンSteeve Laffontも加わって豪華だ。
ゴットファーザー愛のテーマがマヌーシュ・ジャズで洒脱に変身している。

そして、こちらも同日に行われたビレリ・ラグレーンBireli Lagrene のライブダイジェスト。いつものパートナーである、リズムギターのホノ・ウィンテルステインHono Wintersteinとベースのウィリアム・ブルナールWilliam Brunardに加えて、サックスにフランク・ウォルフFranck Wolf、ピアノにジャン-イヴ・ジュングJean-yves Jung、そしてバイオリンにロビー・ラカトシュRoby Lakatosまで加わって、ビレリの名曲"Place du Tertre"を披露している。

ビレリのライブには、他にもロッキー・グリセットRocky Gressetやマルセル・ロフラーMarcel Loefflerも出演していたという。どこかに証拠動画はアップされるとよいのだが。今年はLes Doigts de l'Hommeもこのフェスに登場したというので、その動画も楽しみにしたいところだ。
その他フランスでも人気が高い有名なジャズミュージシャンやグループが多数出演しているので、しばらくJIMの公式動画サイトを楽しみにチェックしていようと思う今日この頃だ。

新宿割烹中嶋でイワシ三昧!


平日のお昼に平日を通ると、ついつい食べたくなるのがここのランチだ。800円あれば、ごはんとお味噌汁、お漬物にイワシ料理一品が楽しめる。さらに、350円で他のメニューを半分つけることができる。
すごく贅沢なランチを堪能できる。


昔行ったときは、店内に料理人さん同士のピリピリした感じがみなぎってこちらも緊張した記憶があるが、今回行ったらとくにそんなことはなかった。最近はすごく混んでいて、あきらめることが多かった。人気にお店に行くのはお盆時期に限りますな。