ここにもいた、ジャンゴ・ラインハルトのひ孫ギタリスト。Simba Baumgartner。

ジャンゴ・ラインハルトのひ孫といえば、Levis-Adel Reinhardt(レヴィ-アデル・ラインハルト)が思い浮かぶだろう。その出自はもちろん、若くして才能を発揮したことから注目を浴びていた。
すっかり大人になり垢抜けたジャンゴ・ラインハルトゆかりのギタリスト、Levis-Adel Reinhardt - 空間Annex

こちらは昨年のサモワのジャンゴフェスの様子だ。ジェレミー・アランジェールJérémy Arrangerやアドリアン・モワニャール Adrien Moignardとともにセッションで演奏しているのは、"Birds and the Bees"。マヌーシュ・ジャズにはこだわることなく、ミュージシャンとしては活動しているようだ。

さて、ジャンゴのひ孫として活躍する、もう一人のギタリストを発見した。Simba Baumgartner。シンバ・ボムガルトネール、以下の動画で水色のシャツを着用している青年だ。

フランス、パリはカルティエ・ラタンにある、マヌーシュ・ジャズアーティストがよく出演するジャズクラブ、MONK - la Taverne de Clunyにもよく出演している様子。(いつからMONKが付くようになったのだろうか)。

最近は、ニューヨークで Stephane Wrembel Bandと共演をしたようだ。

きっと今年のサモワのジャンゴフェスにも出演することだろう。
ジャンゴ・ラインハルトの血をひく者がマヌーシュ・ジャズの演奏者として活躍することのプレッシャーやいかばかりか…。どうぞその好奇の目にひるむことなく、音楽をきわめていってほしいものだ。

Judwaa 2。生き別れた双子が繰り広げる、ドタバタコメディ。まさかここにも、バーフバリ!


2017年、David Dhawan監督、インド

シンガポール空港の機内プログラムで、数あるインド映画から私が選んだ2本目は、生き別れの双子兄弟の数奇な人生を面白おかしく描いたこちらの映画だ。"2"っていうから、人気すぎて、それこそBaahubali(バーフバリ)に2があるように、あるいは「もやさま」が1もないのに「2」を名乗って人気が出たように、とにかく人気があるからパート2が出たのではないかと思い、この映画を選んだ。

ラジーブ・マルホトラRajeev Malhotraは、妻の出産にあたって帰宅を急ぐ飛行機の機内で、チャールズCharlesという男に出会う。実は犯罪者であるこの男の正体を暴いたラジーブだが、チャールズはなんと妻が生んだ双子のうちの一人を奪って逃走、線路の上に置いたまま逃走する。チャールズは収監されるも、その影響を恐れた警察は、マルホトラ家にムンバイを去るように告げる。一家は双子の片割れ、Premプレムを連れてロンドンで暮らすことに。プレムは、控えめな性格で、音楽の才能をもって学生生活を送ることとなる。

一方の双子は実は命を助けられて、Rajiラジと名付けられ、ムンバイで育てられた。Nanduという子分のような男とやんちゃに育ったRajiは、ひょんなことからロンドンに不法滞在する必要に駆られる。双子は互いの存在に気が付かないままロンドンで暮らし始めるため、周囲に混乱が生じ始める。

この双子を監督の息子であるヴァルン・ダワンVafun Dhawanが演じている。奥手なプレムとケンカに強く女の子に対して積極的なラジ。危機に見舞われた二人だったが、この双子に備わった特別な力を駆使して無事にその危機を乗り越えるのだった。

映画には、他のインド映画からとったシーンがちりばめられているようなのだが、私にはひとつだけわかった。「Baahubali(バーフバリ)」が使われている! 「プレム、バーフバリを攻撃するんじゃなくて、カッタッパのおじをやっつけなきゃ!」とは、ラジのセリフ。まさか、このためにわざわざ悪者のおじにあたる人物の役があったりして…!?

なお、このJudwaaがなぜ2かというと、20年ほど前に同じ監督が手掛けたJudwaaと混同しないためだという。つまりプロットは全く同じなので、続編ではない。まあでも、前の映画もサルマン・カーン Salman Khanが一人で双子を演じていたわけで、息子を使っての再ヒットを狙ってのリメイクだったのだろうな。

鶏こく中華 すず喜@三鷹は、朝から大人気!


せっかく三鷹に来たからには、人気のラーメン屋さんに行ってみたい!

というわけで、10時45分にこちらのお店を目指した。「鶏こく中華 すず喜」。食べログの評価が高いというのと、自分の目的に近かったこと、そして、「らーめんせい家の向かい」ということで、場所のイメージがつきやすかったのが、このお店を目指した理由だ。すでに5人くらい並んでいてびっくり。そんなに人気なの!

カウンター7席の小さなお店なのだが、どうにか開店と同時に入店ができた。ラッキー。このお店、ラーメンの世界では有名な方で、ラーメン界の風雲児、といわれる鈴木さんという方が、自ら店舗に立ちたいと昨年11月にはじめたお店とのこと。道理で混雑しているわけだ。

まずは、このお店のオススメという「こく塩」と、味玉を一個食べたいから、プラスで半味玉を頼む。もともと半分の味玉がのっているので、半玉を追加することでまるまる1コ味玉をゲットできる、というわけ。全体的に白っぽい色みだが、ここが印象的なのは、赤玉ねぎのみじん切りが入っているところかな。それがおしゃれなアクセントになっている。

私には少し味が濃いと感じたが、美味しかった。何よりも特筆すべきは店主の手さばきの良さかな。ラーメンを作るてもとに無駄がない。どうやら定番メニュー以外に限定メニューの麺と、ごはんも魅力的だ。この日の限定メニューは「タンタンメン」で、相当惹かれたのだが、やはり初心者は基本から行かなきゃ…と「こく塩」にしたのだった。次回、限定メニューを狙ってもう一度来たいな。

花椒のピリピリ感がたまらない! 雲林坊の担担麺@九段下

実に2年ぶり!の雲林坊に行ってきた。
asquita.hatenablog.jp

今回は担担麺をオーダー。辛さも普通に。こしひかりゴハンを頼むと半熟卵と韓国のりがついてくるキャンペーンをやっていてとっても惹かれたけれども、ぐっとこらえてみた。ダイエット的なことも考慮して…。


センターがぐっと盛り上がっている盛り付けがさらに食欲をそそる。大好きな花椒がきいていて、おいしい。いつ食べても鉄板のおいしさ。900円と前回よりちょっぴり値上げしていたけれども、やはり価値ある担担麺だと思う。また来なきゃ。

「真夜中のドア」

たまたま耳にした曲は、アプリで調べてみると小原英子の「真夜中のドア」という曲だった。その原曲は松原みきさんというシンガーが歌っていたことを知る。

骨のある声で、カッコイイ。残念ながら松原さんは44歳の若さでお亡くなりになられていたとか。当時からコアなファンの心をつかんでいたのだろう。その死を惜しむエッセイをいくつか見かけた。
mora.jp

いい曲に出会ったな、と思ったので、自分のメモとして。

Toilet - Ek Prem Katha。「たかがトイレ、されどトイレ」の権利を勝ち取った女たちの物語。


2017年、インド、 Ek Prem Katha、Shree Narayan Singh監督

シンガポール航空に乗ると、機内エンタメプログラムにインド映画の選択肢が豊富すぎてテンションがアがる。インド映画が2-3しか紹介されていない日系航空会社とは大違いだ。(もちろん、インド映画に飛びつく人なんてレアなので、日経航空会社の機内エンタメの選択肢は間違ってはいないと思う。)


数多ある選択肢からこの映画を選んだ理由は、アクシャイ・クマールAkshay Kumarが主演だったことと、「コメディ」に分類されていたことだった。インド映画の重たいものはむごすぎる殺人事件や悪徳警察官が出てきて善人の暮らしが脅かされたり、なかなかシビアなので、楽しい気分になりたかったのだ。でもこの映画、インドの社会問題をとらえた、実話に基づく素晴らしい映画だった。

アクシャイが演じる主人公、Keshavの人生は、迷信深い父親、Panditjiに惑わされてばかり。おかげで黒い水牛と結婚させられる始末だ。そんななか、KeshayはJayaというインテリで行動力ある女性と出会い、惹かれていく。ストーキングまがいの尾行に盗撮と、多少強引な方法でKeshayは無事にJayaの心をつかみ、迷信深い父親のある条件もうまくかわして結婚にこぎつける。

ところが、結婚式を終えたのち、Jayaは家にトイレがないことに気が付く。なんでも村の女性は、「LOTA Party」にJayaを誘うのだが、これはまさに「家に女性が使えるトイレがないので、夜明け前にみんなで森のはずれにいき、そこで排便(defecate)する」というのだ。Jayaはこのことに反発、Keshayも、さまざまな方法で愛する妻のためにトイレを用意しようとするのだが、当座の対策が長続きするはずもなく、とうとうJayaは離婚を申し立てる。さて、どうなるのか。

問題解決に奮闘するKeshayがすごい。そして、Jayaの家の教育方針"Speak up"ということで、Jayaのトイレに対する戦いを温かく見守る父親が光っている。そして、旧態依然としたKeshayの父や祖母、村の長老たちの、女性用トイレづくりに対する反発がすごい。「文化への冒涜」とか「衛生的ではない」とか。男性はトイレで排便しているというのに、女性のトイレは不潔とはどういう了見か。さらに、それでも足の悪い老婆のためには室内トイレをしつらえている、というのがまたよくわからない…。
とにかく、メディアも巻き込んだJayaとkeshayの戦いっぷりに、今までLOTA Partyを当たり前だと思っていた村人も、はじめはJayaたちに反発するも、だんだんそのおかしさ、そして男性はトイレで排便ができるのに女性だけできないという事実に気が付き、ともに声を上げていくのだ。
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それにしてもインド…すごい国だな…。

石川2018パート2_番外編。山中節ってなんだ?


山中温泉に来てはじめて、山中節を知った。「海の男と里の娘が湯けむりの中から歌いつづった温泉民謡として名高い」って説明に書いてあったが、本当に有名なのかしら。

パンフレットによると、山中節が生まれたのは西暦1700年頃の元禄時代。北海道と本州を結ぶ北前船の船頭さんたちが、山中温泉で湯治をした際に、北海道で習った江差松前の追分をうたったところ、それをきいた「ユカタベー」と呼ばれる娘たちが節に合わせて言葉をかきあったのがはじまりだとのこと。ということは、江差追分と山中節は似ているのだろうか。

こちらは、北陸の芸妓、初代米八こと安実清子による山中節だ。

江差追分はこんな感じ。

こちらは松前追分。

しっとりした感じから、おわら風の盆を思い浮かべたのだがけれども、あまり関係ないのかな。それとも、追分節江差追分松前追分に限らないとか? 両方の追分節では尺八が使われているが、山中節は三味線と太鼓を使うみたいだ。

山中温泉の中心地、菊の湯(女湯)の隣には、「山中座」という劇場があり、山中節に関する資料の展示があった。温泉だけを求めてきた山中温泉で、意外な山中節との出会いがあった。


展示してある太鼓は、浅野太鼓のものだ!


週末は、山中座で山中節の歌と踊りを鑑賞できるという。次回石川に来た時には、山中温泉に宿泊するのもいいな。