ジャズ・ギタリスト、Yotam Silberstein が3月にニューアルバムをリリース!

ヨタム・シルバースタインYotam Silbersteinは、イスラエルテル・アビブ出身のジャズギタリスト。デビューアルバムなのかな、Fresh Sound New Talentから2004年にリリースされたアルバム"The Arrival"をかなり愛聴していて、名前だけはしっかり覚えていた。ほぼヨタムかベースのGilad Abroによるオリジナル曲しか収録されていないアルバムなのに耳に残るメロディばかりだったし、カバー曲のコール・ポーター"Just One of Those Things"の演奏も特徴的だったからだ。ただ、その後ヨタムの動向は追うことなく、10年以上が経過していた。

つい最近、Facebook上でヨタムの名前を見かけ、懐かしい気持ちでフォローしつつもその後の活動を探ったら、継続的に演奏活動を行っていることが判明した。ファーストアルバムを出したのち、New Schoolの奨学金を得てニューヨークに活動拠点を移したそうなのだ。リーダー作は計5枚、大物ミュージシャンとの共演も多数、日本にも何度かツアーで来日していた!

そんな彼が今年の3月にニューアルバムFuture Memoriesを出すことに伴い、クラウドファンディングを行っていた。この活動自体は1月中旬に終了した模様だが、アルバム収録予定曲であろうMatchaという曲もキレがあって、かっこいい。期待が高まる。

動画は垂涎ものの演奏がたくさん。
Eric Harlandとの共演とか。

新宿のPit Innでは、Aaron Goldbergと共演していたんだねー。見逃して残念。

ショーロにも手を出していると思ったら…

"Brasil"というアルバムを出していて、Toninho HortaやRoy Hargroveとも共演している。これはすごい!

ちなみに、ジョビンの"Eu Te Amo"という曲もアルバムでカバーしているが、私はこの曲が大好きなのだ。好きなのに、同じくジョビンの名曲で、似たような意味合いというか愛する愛されるという意味合いを含有した曲"Eu Sei Que Vou Te Amar"に比べるとカバーされる頻度がぐっと少ない曲。

この曲をカバーしてくれているだけで、も大好きです、ヨタンさん。アルバムを買いあさる前に、まずは手持ちのアルバムを改めて聴きこもう。

ミシェル・ルグラン逝去…代表曲は何だろうか。

ミシェル・ルグランMichel Legrandの逝去が報じられた。御年86歳。昨年Blue Note Tokyo30周年のイベントで来日してライブしていたのだから、大往生といえるだろう。ギリギリまで音楽活動に従事できていたのだから。人の終わりってこんなにあっけないものなのだろうか。

ルグランの代表作としてどの媒体も「シェルブールの雨傘」を挙げているが、私は「ロシュフォールの恋人たちLes Demoiselles de Rochefort」がとくに大好きだった。

フランス国立視聴覚研究所INAの映像アーカイブに、ミシェル・ルグランの出演番組がたくさん保存されている。
www.ina.fr

どんどんたどっていくと、ロシュフォールのメイキングビデオなんかもあって、ちょっと感傷に浸りたくなってしまう。今日は大好きな"La chanson d'un jour d'été"を聴いて眠ろうかな。夏の曲がそぐわない寒さだけれども。

ちなみにこちらはフランスLe Pointの死亡記事。
www.lepoint.fr

記事タイトルに出てきている代表的な作品のひとつが、「Les Moulins De Mon Coeur」ですって。私はこのタイトルを聴いてもピンとこなかったのだが、オスカー賞を受賞した初めての作品だったから、これが紹介されているようだ。そして、この曲が使われている映画が「L'affaire Thomas Crown」ということで、これもピンとこなかったが「華麗なる賭け」と言われたら、合点がいった。ルグランの米国デビューのきっかけがこの作品だったというわけか。

そしてもうひとつの代表作は、「Peau d'Ane(ロバと王女)」。これはジャック・ドゥミとコンビで作った作品のひとつして知っていたが、けっこうシュールな作品にみえたんだけれどもな。原題にもなっているロバの革をドヌーヴがかぶって、歌っているという。
ただ、この中の「Le cake d'amour」という曲のメロディは本当にいい。

そういえば、ドゥミ&ルグランを特集した雑誌もどこかにあったかな。探してみよう。

憧れの「肉山」登山@吉祥寺

かつて、「肉山の一階」に連れてきてもらってからというもの、いつか本丸の「肉山」に行きたいと思っていた。
asquita.hatenablog.jp

とうとう連れてきてもらいました!
入口には西原センセイのイラストがくっきり。彼女も常連なんだなぁきっと。


トマトやキムチをつまんで待っていると、まずはパテが出てきた。これを、3種類のシーズニングをつけながら食べる。なにこれおいしい! はっきりいって、この粒マスタードだけで延々と何でも食べられそうだ。

あとは出されるものを食べるのみ。さまざまなお肉から卵かけご飯まで、コンプリートしました。おいしかった!

肉山はなんだかグラスやらアメニティやらも肉にこだわりがあって楽しい。肉グラスはうすはりのグラスで飲み物がすべて美味しく感じる。肉印のワインも普通においしかった。

5,000円のコースプラス飲み物で8,000円くらいだったかな。最高でした!
次の予約もして帰ったぞ。楽しみ♪

「マーシュランド」。モヤモヤが消えないミステリー映画。

2014年、La Isla Minima (Marshland), Alberto Rodriguez監督、スペイン

有能だが左遷されたらしい若手刑事ペドロと、ベテラン刑事ファン。アンダルシアの湿地帯で起こった連続殺人事件を解決すべくコンビで奔走する。小さい町、犯人らしき人は徐々に絞られてくるものの、決め手となる証拠がなかなか出てこず、事件は混迷するのだった。
結局犯人は見つかるものの、本当の意味での犯人がだれなのかはわからないため、モヤモヤしたまま終わる。ファンは、映画の途中でフランコ政権下に犯した罪やその立場、容疑者に対する態度、さらに霊媒師の女性からも妙な目でみられたりして、ものすごく怪しい感じがするが、私はファンの悪行は過去の話で、今回の事件にはかかわっていない、と信じたいな…。

恐ろしい事件と妙に美しい映像(とくに湿地帯の空撮と、ペリカンだか何だかの鳥の集団が夕陽の中一斉に騒ぐ映像に心を奪われた)、全体的に閉塞感のある村人たちが印象に残る映画。鑑賞後の気分は決して良いものではないが、観れば観るほど謎に近づけそうな気がする…。

ギターショップで聴く、マヌーシュ・ジャズ。Angelo & Raangy Debarreのライブ。

以前、アンジェロ・ドゥバールAngelo Debarreが愛用しているギターの紹介映像をこちらで紹介したことがあった。
asquita.hatenablog.jp

ジェラルド・アロンソGérald Alonsoとファビアン・ル・ドスールFabian Le Dosseurが営むギターメーカー、"Guitares ALD"をAngeloに紹介したショップが、"Guitare Village"というお店の店主であった。Webサイトをみると、「パリから20キロメートル」、とその利便性をアピールしているが、シャルル・ド・ゴール空港と同じエリアであるヴァル=ドワーズにあると言われれば、遠いとは言えないだろう。

そのギターショップで、新たなギター"Echo d'Artistes"を紹介するために、なんとあのAngeloが息子のRaangyとともにミニライブを行ったというのだ。なんという贅沢!

ライブの後には、アンジェロが自らそのギターのデザインのすばらしさや弾きやすさ、使っている金具の少なさといった「こだわり」を語ってくれる。ギターメーカーとしては、こんな一流のギタリストから細かい良さを語ってもらえるなんて、うれしいだろうな。もっとも、本当に上手な演奏者は、もはや道具など何でも一定のパフォーマンスは出すのだろうが。

ところで、ライブ動画のうち、Softly.....の中で、Olivier Hédinというギタリストが途中退出するので、ちょっと気になった。どうしたのだろうか。弦でも切れたのかな? オリヴィエが退場してもドゥバール親子は気にすることなく演奏を続けていくが、私は気になってしまった…。

見本市で聴くマヌーシュ・ジャズ! Nitcho Reinhardt Trio。

フランス北部、シャロン=アン=シャンパーニュ(Châlons-en-Champagne)というところで70年以上の間毎年開催されている見本市、La Foire des Chalons. 25万人もの人が訪れるイベントとあって、ガストロミーから農作物の紹介、健康、政治、社会問題等人々の生活にかかわるあらゆる事象に関するイベントや講演会が期間中に開催される。
すでに2019年のスケジュールも発表されているが、私の中では非常に懐かしい大物歌手、Julien Clerc, Sheira, IAMなども出演するようだ。

さて、こちらは昨年2018年の様子だ。なんとマヌーシュ・ジャズのコンサートもあったようで、ニショ・ラインハルトNitcho Reinhardtのコンサートの様子を発見した。

Nitcho は、お母さまがジャンゴ・ラインハルトDjango Reinhardtのいとこ、という間柄。マヌーシュ文化のバックグラウンドはあるものの、ギターを弾き始めたのは15歳と、このジャンルでは遅いスタートを切っている。が、みるみるうちに頭角を現し、2011年以降すでに2枚のアルバムを出している。弟のYouri Reinhardtも当時は自分のバンドでリズムギターを担当していたようだが、最近は演奏していないのだろうか。
せっかくいい演奏なのに、音があまりよくないのがとても残念…。

宇宙センスを有する和製ファンクグループ「ディープファン君」、最高!

年末年始は、テレビの番組表がことごとく変わってしまう時期でもある。語学の学習目的もあり録画をセットしていた番組が別番組に変更されていた。まあ仕方ない、かたっぱしから消していこうと思っていたが、ふと観てしまったのが、クリス松村さんがVJを務める番組、「ミュージックモア」のお正月特集だった。

昭和歌謡は嫌いではないが、野宮真貴EPO山本達彦あたりはまだしも、その他の方々は私がなじみある人たちからはちょっと古いかな…と思ってききながしていたのだが、「ディープファン君」のところで、完全に耳が傾いた。"All My Love"という曲のさわり部分、これめっちゃかっこいい。

このダサ目なグループ名(ごめんなさい)も、なんだか心に引っかかる。というわけでまずは動画サイトを確認したが、なんだかシュールでチープなつくりだ。しかもボーカルの男性(スルガアユム氏)、なんか脱いでばかりいるように見えなくもない。今度はウェブサイトをみてみたが、宇宙感というか宗教観漂う内容で、あまり何者かがよくわからない。
http://deepfunkun.com/

そこで、さらに探してみたら、彼らのインタビュー記事を見つけた。2012年にまずは大学の同級生二人で結成し、そこから後輩の女性ボーカルにチャンサキ氏が加わり、2年ほどを経て今の形になったとか。
メンバーがそれぞれ好きな曲を紹介しているが、ヒップホップ、ネオソウル、EW&Fなどのディスコ系、マイケル・ジャクソン…ときくにつけ、なるほど、という感じ。なんというか、自分の耳に残るわけだ。
彼らを知るにはこの記事が一番だと思う。
www.tunecore.co.jp
記事中に「(ユーセー氏が)出来た曲をクラウドにボンボン上げてってくれる」っていう記載があるのだが、そのクラウドが一体どのクラウドなのか、気になるところだ。Dropboxならいいな、とか思ったりして。
都内の比較的行動範囲に近いところでライブをやっているようなので、いつか行ってみたいものです。

ファンクというえば、フランスのファンクバンド、ELECTRO DELUXEも思い出す。そうだ私、やっぱりファンク音楽が好きなんだな。
asquita.hatenablog.jp