犬の力(ドン・ウィンズロウ著、東江一紀訳)



メキシコの麻薬戦争を舞台に、米国麻薬取締局の特別捜査官アート・ケラーとマフィア一族であるバレーラ一家が戦い抜くという超大作。激しい攻防戦、キタない駆け引き、"24"と同じくらい、だれが味方でだれが敵なのかわからない。大量の人がめちゃくちゃな殺され方をしていく。

しかも、決してフィクションではない。今から5時間前にも、こんなニュースが報道されているくらいだから。

◆メキシコ 銃乱射で15人死亡 http://bit.ly/cRAvof
記事によれば、麻薬組織が絡んだ犯罪や抗争に巻き込まれるなどして、今年だけで、すでに7,000人以上が死亡しているって…。

Wikipediaでは、「メキシコ麻薬戦争」という項目もあるくらい。
http://en.wikipedia.org/wiki/Mexican_Drug_War

それだけに、この小説、ますます真実味を帯びてくるのだ。