GW最終日に、友人と勝沼にてワイナリーめぐりをすることにした。集合は新宿駅にて。中央線で大月から数駅行ったところに「勝沼ぶどう郷」という駅があった。休日だというのに人手はとても少なく、しかも天気は曇り。歩いてワイナリーめぐりをするのにぴったりの条件だ。
すでに勝沼ワイナリーめぐりを経験している友人が今回お勧めしてくれたワイナリーを中心に回ることにした。備忘録がてら、ここにそのお店をメモしておこうと思う。
★ルバイヤート(丸藤葡萄工業)
明治23年にできた家族経営のワイナリー。最近ショップをリニューアルしたようで、かなりお洒落なつくりになっていた。一押しは「甲州シュールリー」という銘柄だったかな。
神楽坂の毘沙門さんの裏手にも、ルバイヤートというお店があり、ここでもここのワインが楽しめるらしい。よいことを知った。
★ルミエール
明治18年に設立されたワイナリー。かなり立派なつくりのショップに、レストランも併設されている。「レザンファン」というシリーズの甲州とマスカット・ベーリーAを試してみて、甲州を購入。珍しいところでは、石造りの発酵槽で造ったという「石蔵和飲」というのがあった。
★勝沼醸造
昭和12年設立。お洒落な内装のお店でとても素敵だと思ったが、試飲はせず。なぜなら、1,500円分のプリペイドカードを購入しなければならない、ということだったから。「次回来るときにまた使えます」ということだったが、次回来る予定がたたなかったし、かといって1,500円分の試飲がとてもじゃないができる気がしなかった。せっかく1杯あたりの試飲に対する料金を設定しているのだから、プリペイドカードを買わずとも試飲できるようにするか、スイカでも使えるようにしてくれればいいのに。
ちなみにこちらのワインのラベルはとてもデザイン性が高い。プレゼントにでもしたら喜ばれるだろうな。
★イケダワイナリー
1995年に醸造家の池田俊和氏が設立したという、勝沼では新しいワイナリー。試飲に500円かかるが、購入すると500円が返金されてくる。個人的には値段もお味もとても良心的で好感が持てた。ここのお店で、「甲州」のワインが醸造手法によっては個性が出てくるんだな、と実感。
★MGVsワイナリー
畑の間の道を歩いていると突然とってもお洒落な建物が見えてきた。今年4月23日にオープンしたばかりのこのマグヴィスワイナリーは、まるでアメリカあたりのお洒落すぎる近代的なファクトリーといった趣。半導体製造会社の社長が、自社の施設をリノベーションしてワイナリーをつくったとかで、アマダナの創業期に参加したデザイナーも参画しているといわれると、なるほど…と納得できるお洒落さだ。あまりのお洒落さに、気軽にテイスティングなどできずに店を後にしたが、ここは今後はやるだろうな。スペースが相当素敵なので、有料試飲だけでなくカフェなどを経営してほしいなぁと願う次第。
★グレイスワイン(中央葡萄酒)
大正12年創業のワイナリーは、ツタのからまる素敵な外観の建物だった。受賞暦多数、神の雫にも取り上げられた有名ワイナリーは、有料試飲も、はずれなし。甲州だけでなく、シャルドネやメルロー、カベルネソーヴィニヨンなども栽培しているとか。
★原茂ワイン
昭和元年創業のこのワイナリーは、古民家を改造したこれまたお洒落な建物。いつも大人気で、11時以降の予約は入れられないという「カフェカーサ・ダ・ノーマ」がお目当てだった。ちょっと味は濃い目だったが、野菜もシャルキュトリも、付け合せのパンもとっても美味しかった。もちろんお店で販売されているワインも注文可能だ。もっとも、ここに来た時には、「試飲疲れ」してしまい、ワインは飲まなかったけれどもね。
ワイナリー間をめぐる際には、ぶどう畑の間を歩き回る。その植え方とかの違いを眺めるだけで面白かった。今回学んだのは、甲州ワインというのは、主に日本の代表かつ伝統品種である「甲州ブドウ」、そして、やはり日本生まれのワイン用ブドウ品種である「マスカット・ベーリーA」を発酵させたものが主である、ということ。そして、この2種は、両方ともおいしいワインにするには相当苦労しそうだ、ということだろうか。とくにマスカットベーリーAのワインは、香りは相当いいのだけれども、その香りがなかなか味には反映されないというか、お味は相当淡白な感じだった。日本のワイン産業を高いレベルに持っていくまでには、かなり苦労をしたのだろうなぁ。
電車+徒歩でのワイナリーめぐり旅の教訓。
◎あたり前だが、靴はスニーカーで歩きやすいものを。バスを待つくらいなら…と予想外にたくさん歩いた。
◎空のスーツケースを持っていくとよい。買ったワインが重いのなんのって…。もちろん宅急便で送付すればいいのだが、それだとその日のうちに持ち帰ることができない。
◎コンビニは1件も見かけなかった。必要なものは出発前にそろえたほうがよさそう。
また、天気のいい、でもそんなには暑くない時を狙って、ぜひ訪れてみたいものだ。次回は、石和温泉駅からワイナリーをめぐるのもいいかも。