旅行とK-POPにかまけてなかなかマヌーシュ・ジャズ情報が得られていない私に、このBlogを読んでくださっているらしい方からご連絡をいただいた。なんでも、ジャンゴ関連のアルバムが出るので、そのことについて情報収集をしてみないか、と。ああ、本当に気ままなブログで申し訳ない。もはや、マヌーシュ・ジャズ情報のブログを語ることすら恐縮してしまう。気がつけば、3月に、ご紹介いただいたそのアルバム"Imagine Django"もリリースされたようなので、ちょっとこちらに情報を集めておこうと思う。
プロダクションノートをみると、こちらのアルバムはジャンゴ・ラインハルトが逝去して70年という節目に出されたオマージュアルバムということらしい。そうか、ジャンゴが亡くなったのは1953年5月16日のことだから、気がつけば70年。偉大なアーティストは、生誕も逝去もオマージュを捧げるきっかけになるんだなぁ。
コンピレーションの参加メンバーをみると、あの、"Young Django"と称えられたベルギー人ギタリスト、Philip Catherineフィリップ・カテリーンをはじめ、半分くらいがマヌーシュ・ジャズの世界でよくきく名前のようだ。ノエ・ラインハルトNoé Reinhardt、サミー・ドーサSamy Daussat、グエン・カユーGuwn Cahue、アントワーヌ・ボワイエールAntoine Boyerとサミュエリート Samuelito、アドリアン・モワニャールAdrien Moignard、そしてビレリ・ラグレーンをはじめ数々のギタリストのベーシストとして活躍するDiego Imbertディエゴ・アンベールや ウィリアム・ブルナールWilliam Brunard..ジャンゴの血縁系だと、Django本人の孫にあたるギタリスト、 David Reinhardtダヴィド・ラインハルト、そしてひ孫となるレヴィ-アデルLévis-Adel Reinhardtも参加している。ここ数年Davidはスピリチャルな活動にいそしんでいた印象もあるのだが、この二人が参加しているというのが実はこのアルバムの偉大な功績ではなかろうか。
収録曲はジャンゴの人気曲を網羅している印象で、たとえば"My Serenade"では演奏しているメンバーも含めていわゆるマヌーシュ・ジャズという感じで、聴いていて心地よい。
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Philip Catherineは、Young Djangoの収録曲は選ばなかったのかな。そして、リズムギターも自分で録音した、ということなのだろうか。さすが大御所。
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一方、マヌーシュ・ジャズの枠を超えたユニークアレンジ枠もある。こちらの"Troublant Boléro"は、トランペットとアコーディオンが独創的な雰囲気を醸している。
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昔のサンジェルマン・デ・プレを思い起こして歌詞をつけたというCaloé の"Anouman"も、オリジナルとは異なる魅力だ。
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すごくジャズに寄せたNuagesも原曲とはまったく異なる顔をみせてくれる。
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クラシックに寄せた"Rythme Futur"も面白い。
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出演者の一言を一挙に聞けるティザーはこちらから。
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Label Ouestの紹介するサイトでは、曲単位での購入も可能なので、ご興味ある方はぜひお試しください。
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Label Ouestからは、近々本アルバム参加者による別のアルバムのリリース予定のあるそうで、まだまだ目が離せない。逝去70年のタイミングということで、もう少しまじめにマヌーシュ・ジャズの方も追いかけていこうと思う。最後に、情報提供いただき、ありがとうございました。こんなところでいかがでしょうか。