- 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
- 発売日: 2010/06/25
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(Fargo/米/1996年/コーエン兄弟)
久しぶりの「ファーゴ」鑑賞。映画のタイトルは地名から来ているそうだが、実際の舞台はミネソタ州ミネアポリスが多い気がする。そして、誘拐者が逃亡してその痕跡を多く残すブレーナードという場所だ。英語の発音からして、大変呑気で、のどかな雰囲気がある。が、起こる事件は凄惨だ。
自動車ディーラーのジェリー(William H. Macy)は、ひょんなことから借金を抱え、お金のある妻の実家からお金をせしめようと妻の狂言誘拐を企画し、身代金を得ようとする。ところが、これがとんでもない殺人事件に発展してしまうのだった。
犯罪者コンビの一人カールを演じるSteve Buscemiがキモチワルイ…実際、劇中でも「ヘンな顔」といわれまくっているが、ほんとに怪役だ。そして主役のジェリーのダメ人間ぶりに、顔をみるだけで本気でイラっとする。自分が悪いくせにすぐキレるし、犯罪を依頼しているのに、それを隠蔽するだけの精神が保てていないし、情けないことこの上ない。それだけ俳優の演技が素晴らしいのだろうが。
この映画の主役は、妊娠中の女性署長マージ・ガンダーソン(Frances McDormand)だ。大きなお腹を抱えながら、冷静に事件を分析し、犯人に立ち向かっていく。
ある意味残酷な映画なのだが、雪、そしてマージの存在が、うまく中和してくれている。好きな映画のひとつだ。