友人に誘われて、藤原道山のコンサートに行ってきた。名前は知っていたが演奏を聴いたことはない。ただ、尺八演奏家としては一番知名度が高いのではないだろうか。
「15周年」ということしか確認していなかったのだが、まず驚いたのは著名人からの祝い花の数々…。「えっこんな人とも交流があるんだ…」とびっくりした。
次に驚いたのはゲストの豪華さ。そもそも「横浜シンフォニエッタ+山田和樹指揮」との共演であることも知らなかった。てっきり尺八ソロコンサートだとばかり思っていたのだ。津軽三味線の上妻宏光にお琴の遠藤千晶、マリンバのSINSKEに琵琶の友吉鶴心との共演もあった。上妻氏以外は知らない人ばかりだったが、いずれも第一線で活躍する演奏家ばかりだったようだ。とくにSINSKE氏のマリンバがなぜか新鮮だった。藤原道山とつくったという組曲「風神×雷神」の曲も良かったのかもしれない。作品といえば、千住明さんの曲も良かったなぁ。
観客席からデザイナーの方やシンセサイザーで一世を風靡した冨田勲なども紹介されていたのも、15周年という区切りの年であることをうかがわせた。おめでたいことです。
尺八協奏曲というのを演奏していたが、これはちょっとキツかったのは、その前に武満徹の"November Steps"があったからか。1回のコンサートにこれだけ現代音楽が詰め込まれると、観客としてはちょっと苦しかった。でもそもそも武満作品を生演奏で聴いたのは初めてで、これは新鮮だった。演奏者はさぞ難しいだろう。観客もけっこう集中を強いられる曲だと思った。舞台上の楽器の配置も面白かった。
サントリーホールが後ろの方の席まで満員なのはめったに見たことがなく、藤原道山の高い人気がうかがえた。でもね、まず見栄えがいいと思った。顔はよくわからないけれども、顔が小さくてスタイルが良いのだ。やはり演奏家は見た目の華やかさも大切だね。コンサートで道山が他の演奏家のコンサート予定のプロモーションもしようとする姿もうかがえた。
今度は道山ソロコンサートにも行ってみたいものです。