NPOパンゲアによる日韓Webcam交流イベント

NPO PANGAEAパンゲア)というNPOが主催する、言語と時間・空間を超えて世界のこどもたちがつながりを築ける「ユニバーサル・プレイグラウンド」をつかった表題のイベントを東京オペラシティ内のNTTインターコミュニケーションセンターにて見学する機会があった。パンゲアの拠点があるのは、日本(東京、京都、三重)、韓国のソウル、オーストリアのウィーン、ケニアのナイロビ、マレーシアのクチンとバリオ。敢えて英語圏にしていないのがポイントなのだろうか。海外拠点とは「ピクトン」という絵文字を使って交流をしていくとかで、今回は韓国との子どもとの交流の模様をみることができた。

この日ネットでつながった先は、韓国ソウルのマポ区というところの子どもたち。まずは日本と韓国、拠点ごとに4チームにわかれ、色別のチームを結成する。日本サイドと韓国サイド、それぞれの同色チームがタッグを組み、コミュニケーションをとりながら、パンゲアが用意したさまざまなアクティビティをこなしていく、というわけだ。アクティビティは、「こえつな」という、各チームの声の大きさを競うものや、「なそれん」という、自動翻訳システムを経由した連想ゲーム、色をキーに連想したものを絵で表現し、韓国サイドと日本さいどで同時に見せあい、マッチするかどうか確かめる「マッチゲーム」など。

国同士の戦いではなく、国を超えてタッグを組んだチームづくりが必要なアクティビティを用意されていることは、2地点がウェブ経由で一体感を創出できるカギになっているのかも。そして、これらのゲームにかかせない、プレイグラウンドがよくできているのだ。また、ファシリテーター役の方も、YMCA的理想のお兄さん・お姉さんがそろっていたのは印象的だった。運営されている方が、CSKグループの子供向け社会貢献プロジェクトCAMP(Children's Art Museum & Park)に携わっていたことを知り、納得。やはり、青少年活動を知っている人でないと、こう上手に子供を誘導することができないのではないかと思った。

リアルならともかく、オンラインで国際交流ねぇ…とちょっと半信半疑だった。でも、「シージャ!」(たぶん、韓国語で「せーの!」ってな感じだと思う)と叫びながら、絵がマッチしているか期待をこめて画面を見つめる子どもたちや、韓国サイドと映像がつながった瞬間、あるいは、自分で頑張って書いたハングル語の名前を提示しながら自己紹介をしたら、韓国側が「こんにちは、★★!」って声をかけてくれた時の、子どもたちの笑顔がすべてを物語ってくれたと思う。一緒に見学に行ったTさんもおっしゃっていたが、ぜひ地方都市等で国際交流機会が少ないようなところでこのシステムを導入していってほしいと思う。