おじさん図鑑(なかむらるみ著)

おじさん図鑑

おじさん図鑑


昨今のおじさんブームにのったわけではないが、的確な分析に興味を持って思わず購入。とはいえ、昨今の私の周辺に「おじさん」という種族はあまりおらず、自分の父親が一番のケースだったりする。彼は典型的なおじさんだ。
でも、「ああ、街にいるいる」というおじさんが満載で、おもしろい。たとえば、いるでしょ。白っぽい格好したおじさん。なんであんなに白っぽくコーディネートするんだろうとか、へんな柄のシャツのおじさんも。ペイズリーでもなく、幾何学でもない微妙なシャツの人…。いや、知ってはいたけれどもよく気がついて分類したなと、その視点に感動した。
ところでそのおじさんの中に高円寺阿波踊りでみかけた人がけっこう出てきたのが個人的にはツボであった。やはりあそこは分類されるに値するおじさんが多い街なのか。そしてはからずも、本の最後がいわゆるドヤ街の観察記になっており、先日友達が教えてくれた、「原発作業員の募集がかかっている」というような話も書いてあり、それはそれで興味深かった。