7月末にラベンダーをみに、あの有名な「ファーム富田」に行った。普段ならアクセスが悪いであろうこのエリアだが、夏のオンシーズンには「ラベンダー畑」という特別駅ができており、ここから徒歩10分程度でファーム富田に行くことができる。旭川から美瑛をすぎ、だいたい1時間ちょっとだろうか。車窓の風景も楽しい素敵な電車旅だ。今年はコロナのせいで観光客が例年より少ないことが想像されるが、それでも電車の自由席は席が埋まるくらいの混み具合。普段は混雑していることが想像できる。
ファーム富田のラベンダー生産の歴史は尊敬に値する。畑も整備されている上に、少しずれた時期に訪問した人のために、異なる種類のラベンダーや他の花も植えてあるので、結果的に長く畑の風景を楽しむことができる。アロマオイルを作る過程も見学できるし、ラベンダーのソフトクリームなんかもあり、さらにお土産物屋さんも充実していたので、楽しむことができた。
さてこの有名なファームの向かいにはどーんとメロンのバルーンが。みると「とみたメロンハウス」と書かれている。が、どうやらおなじトミタでもまったく関係ないらしい。まあよくみると、ファーム富田の社長は「富田」だし、メロンハウスのほうは「冨田」になっているな。しかもどちらかといえばファーム富田のほうがメロンのほうを毛嫌いしている模様だ。現地のあらゆる看板から仲の悪さの想像がつくとはいえ、トップページの「お知らせ」もこうなっているところをみるともはや病的。
まあそれはそうか。かたや20世紀初頭に中富良野に移住し、ラベンダーに商機を見出して発展してきた、中富良野トップの高額納税企業ファーム富田に対し、メロンのほうが明らかに歴史が浅いだろうから。でも、正直観光地で向かい合わせにいる二つの施設がいがみ合っているようなさまは、観光客としてはあまり気持ちいいものではない。狭い街なんだし、いがみ合わずにお互いの施設を盛り上げるくらいの気概があってもいいのではないか。
とくにメロンが好きとか思い入れはないが、食べ物は当たり前ながらメロンハウスが充実しているので、観光客は両方訪れればいいと思う。