I think I'm done sleeping - SoYouはデュエットクイーン!?

今なにげなくK-POPのテレビ番組をみていて、耳に残った曲があった。出演者がデュエットで歌っている"I think I'm done sleeping"という曲だ。どうやら一部地域でもはやった2016年放映の韓国ドラマ、「雲が描いた月明かり(구르미 그린 달빛)」Moonlight Drawn by Cloudsのサントラから来たらしい。

これを聴いていて思い出したのが、"Some"という曲。デュエット曲であるという点だけでなく、コード進行とかなんとなく似ていると思いませんか?
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テレビ番組はどうやらカバーを歌っている感じだったので、原曲はだれが歌っているのかと探してみれば、Soyou featuring Yoo Seungwoo ということで、まさにあの元SISTARのSoyouが参加しているではないか!

デュエット相手はユ・スンウという、オーディション番組で勝ち上った実力派シンガーだった。

他にもSoYouが参加しているデュエット曲はたくさんある。
"She was pretty"というドラマの主題歌をはじめ、出てくるわ出てくるわ…。

ラップとのからみ。

ラッパーGiriboyに、さらにMONSTA XのKIHYUNがボーカルに加わったみつどもえパターン。


今年11月にソロデビューしたばかりのSHINeeのメンバーKEYのアルバムにも、収録曲にSoYouとのデュエットを入れている。

ここまで来ると、デュエットの女王様、いや神様といっても過言ではなかろう。歌唱力が高くてどんな人とも共演しやすいのだろうか。それとも、彼女とデュットしたら成功する、というようなジンクスでもあるのだろうか。

Joey Alexander@Miner Auditorium (SF Jazz Center)


SF Jazz Centerは、2013年に設立されたジャズ演奏を専門に行う文化ホールだ。SF Jazz Collectiveという、有名ジャズミュージシャンで構成されたジャズバンドの活動(とそのグループがリリースする限定CD)のことをフォローしていたので、このホールには前々から行きたいと思っていたのだ。しかし、イベントは通年で行われているわけではないため、いつも行きそびれていたのだった。

CDのバックナンバーも会場には売られていた。

今回、San Franciscoに用事があったので、何気なくスケジュールをみたところ、なんとあのジョーイ・アレクサンダーJoey Alexanderがライブをやるというではないか!
私はインドネシア出身の、この天才ピアニストのことが気になっていて、いつか観たいと思っていた。2F席でも下手したらブルーノート東京より高いチケットとなったが、迷わずチケットを購入した。
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ライブ前日の時点で、Webサイトの表示は「チケットほぼ完売」となっていたが、実際は開演10分前にチケット売り場に赴き直接確認したところ、ネット経由よりは席があいていた。どうやら、手軽なお値段のチケットから売れていくようだ。能楽堂も同じか。ホールだが飲み物の持ち込みは可能だ。入口でカクテルか何かを買って飲みながらきくこともできる雰囲気であった。

2015年から米国に移住して活動しているというJoeyだが、まだ15歳らしいたどたどしい司会っぷりがかわいらしい。ゲストが大物サクソフォニスト、クリス・ポッターCris Potterというのもすごいが、私はドラムがケンドリック・スコットKendrick Scottだというのもポイントが高かった。


観客の半数ほどがSF Jazzの年間会員で、年齢層は若干高めだった。BaliにMoment's Notice、"City Lights"、それに、クリスマスソングとして、"O Come, All Ye Faithful”なども演奏していたかな。実力に裏打ちされた15歳の演奏は、立派なジャズホールでも十分に観客を魅了していた。いいパフォーマンスを観たなぁ。幸せな想い出となった。

Tiny desk concertでもパフォーマンスしていたのて、余韻に浸りがてら観ている。

金沢で香箱蟹を食す旅@長八

メスのズワイガニのことを金沢では「香箱蟹」と呼ぶそうで、食べられる期間が限られているため大変貴重なものとして珍重されているとか。例年11月初旬から1月初旬が解禁日。というわけで、今年はその香箱蟹を食べに金沢に行ってきた。


もう話題はこれだけ。だれともなく自慢と記念のためのポストだと思っていただいて構わない。内子と外子がブレンドされていて、しかも九谷焼のお皿に入っていて大変美しい見た目でした。もちろん味も最高。幸せ!

蟹の写真しか記録していないが、もちろんお刺身の盛り合わせもばってらも、すべて美味だった。

Tumhari Sulu。普通の主婦がラジオDJになったら...!?

2017年、Suresh Triveni監督、インド(ヒンディ)

Suluは、優しい夫Ashokとやんちゃな息子と暮らす主婦だ。とにかく明るくて夫とも仲が良く、コンテストに出場するのが大好き。ある日、Suluは大好きなラジオ番組のコンテストで優勝し、その商品である電化製品を受け取りにラジオ局に赴く。そこで、Radio DJのコンテストがあることを知り、受けてみることに。その声が偶然彼女の声に目を付けたプロデューサーの目に留まり、ひょんなことからSuluは夜の番組を受け持つDJとなることになった。AshokもSuluの挑戦を応援してくれていたが、Suluの番組がどんどん人気を高めていく時を同じくして、Ashokは仕事がうまくいかなくなり、息子も学校で問題を起こしてしまう…せっかく仕事を得たSuluはどういう行動をとるのか。

働くSuluを阻む人たちに多少嫌な気持にはなるものの、基本的にはSuluの明るさですべてが救われる楽しい映画。音楽も楽しい。Sulu役のVidya Balanの声の素敵さもさることながら、天性の明るさを感じるだけで、こちらも幸せに暮らすことができそうだ。

Shaadi Mein Zaroor Aana (Do Attend the Wedding)

2017年、Ratnaa Sinha監督、インド(ヒンディ)

Aartiは、利発でアクティブな女の子だ。年頃でもあり親からはお見合いの話がたくさん来ているが、主婦になることは望んでいない。しかし、とうとう断れない状況に置かれ、行ったお見合いで出会ったのが、役所で事務員として働くSatyendraだ。Rajkummar Raoが演じるこのMishraは、保守的なインドで妻になる人が仕事をすること、パートナーとしてともに生きることができることを望んている、と語った。AartiとMishraは、たちまち恋に落ちた。裏ではダウリー(持参金)の取引が行われていたが、Aartiの親は、娘が結婚できるならば…と法外な持参金の条件までのんで結婚の準備は行われた。

ところが。結婚式の当日、Aartiの姉がSatyendraの母と話をしたところ、実は家族はSatyendraとまったく異なる考えをもっていることを知る。つまり、嫁は仕事をするなんてもってのほかであり、家にいて家事をすべき、と。またその当日に、Aartiは超難関の公務員試験に合格する。しかも、Satyendraよりも上の立場のオフィサー職だ。このまま結婚しても彼女に幸せはない…叔父と姉にけしかけられて、Aartiは結婚式会場を逃げる決心をする。Satyendraの恨みと悲しみ、家族たちのショックは尋常ではない。この映画は、その後のAartiとSatyendraの物語だ。

結婚後も自由に仕事をしたい、ありのままでいたいと願う女性と、(世間体も考えて)娘の希望をきかず、一刻もはやく娘の結婚をのぞむ父親。そのことがときに不幸をもたらしたりするインド映画はけっこう多い気がする。女性が慣習にとらわれず、ありのまま生きられる世の中になることを願う、メッセージのような気もするのだが。
この映画の主人公ビッティも、きっと同じようなことを望んでいるに違いない。

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"Whitney"。ホイットニー・ヒューストンの生涯を捉えたドキュメンタリー

2018年、米国、Kevin Mcdonald監督

あのホイットニー・ヒューストンが宿泊先のホテルで亡くなったというニュースをきいた衝撃からはや8年が経過しようとしているなか、飛行機でこのドキュメンタリーを見つけた。

映画により、ホイットニーの出身地であるニューアークで「ニューアーク暴動」と呼ばれるアフリカ系アメリカ人の暴動がおこったこと、しかし、彼女は生徒に白人が大部分を占める私立のカトリック系女子校で育っていることなどが明らかになる。母にシシー・ヒューストン、いとこにディオンヌ・ワーウィック等の有名歌手を多く輩出している家だったが、実は虐待の疑惑等もあったりして、そうした暗い過去もすべて暴露されている。もちろん、その美貌からモデルとしても活躍したこと(この映画で改めてホイットニーの美しさを認識した)や、デビューアルバムでのいきなりの大ヒット、だれもが知る映画「ボディガード」での成功、スーパーボールにおける国歌斉唱などハイライトも多く取り上げられているが、ボビー・ブラウンの結婚からは、あまりいいニュースはない。実はマイケル・ジャクソンばりにゴシップ紙にマークされる存在になり、挙句麻薬で逮捕、身内からは金銭問題で訴えを起こされるなど、トラブルが続くまま、再起しきれず亡くなった。しかも、そんな母親に育てられた娘のボビー・クリスティーナの悲惨な状況もこの映画で明かされた。

彼女の在りし日の姿も、苦悩する姿(キャリアの中盤、カメラの前でトップで居続ける辛さを嘆き、母親に泣きつく姿は痛々しい)もドキュメンタリーらしく紹介されている。一方で、ニューアーク暴動に限らず、アメリカの不穏な空気を示す映像と掛け合わせて彼女の生涯を紹介するのは、あまり好きではなかった。第一、アメリカの歴史をわかっていないと、その意味がわからないしな…。さらに、出演している一部の人たちには、ホイットニーに対する愛情が感じられなかった。エゴ丸出し、ゴシッピーな感じで、身内の不始末を暴露しあっている。ボビー・ブラウンは、映画の中でホイットニーの麻薬に関するインタビューは断固コメントを拒否している。そのことについて、監督はボビーが本件を真正面からとらえていないと批判しているが、私は違うと思う。ボビーは彼女を大切に思っているから、麻薬と彼女のドキュメンタリーを結び付けてほしくない、と思ったのではないか。また、ホイットニーのキャリアを担うもう一人の重要人物、同級生で大親友であったロビン・クロフォードに至っては、インタビューをはぐらかして結局インタビューすら受けなかった。これも彼女のホイットニーに対する愛情だと思う。

この監督は、ホイットニーのゴシップ的な側面をもっと描きたかったのに、本当に身近でホイットニーを愛した人たちから話を得られなかったのではないか…一方で、彼女の初出演のテレビ番組や舞台裏の映像は、歴史的資料としてもとても貴重なものだと思う。彼女とその娘が、いかなる理由であれ早くして命を失ったことは残念だと思った。とくに娘は…ご冥福をお祈りします。

なんとなくホイットニーの生涯をみながら、マライア・キャリーのことを思い出してしまった。ホイットニーの再来という鳴り物入りでデビューし、世界的なヒットを生んだものの、体形の変化やボーイフレンド等、ゴシップネタには事欠かない。彼女には何度か再浮上の時があったのが救いかな…。

なおこの映画、日本では来年1月に公開予定とか。この記事は映画のいい解説となっている。
wired.jp

rollingstonejapan.com

Toninho Horta Happy 70th Birthday Tour @代官山晴れたら空に豆まいて

トニーニョ・オルタToninho Hortaが好きだ。好きすぎてこのブログでもいっぱい紹介している。
toninho, horta の検索結果 - 空間Annex

とかいいながら、最後にライブに行ったのはもう8年も前だった…。時間が経過するのって早い。

先週偶然人のFacebookトニーニョのライブがあることを知った。でもその情報をみた時点で、11月24日、25日の両日に開催されたライブはすでに終わっていた。11月24日はDurango Kid 1&2 からの曲を演奏するとのことだったので、そのアルバムをこよなく愛する私は残念な気持ちになった。でも、残りの日程でどうにか都合をつけたくて、12月2日、つまりトニーニョの誕生日当日のライブに行くことにした。自分の時間の都合でファーストセット。通な客はセカンドセットからバースデーパーティーまで参加するか、ファースト、セカンド両方参加していたようだが、予定が合わないから仕方がない。
自分の誕生日に向けてこれから盛り上がろうというミュージシャンがどんなライブを見せてくれるのかと思ったが、ちゃんと魅せてくれました! 

Aqui Oh!にManuel Audaz, Bons Amigosも演奏してくれたな。ナシメントの名曲 Travessiaなんてみんで合唱したりして。すごく近い距離で、あの不思議なコードが繰り出される指先を見つめながらライブを楽しむことができて感激だった。アンコールではNobie さんが出ていらして、Shinkansenの演奏。8年前のライブではじめて聴いた曲に再会できて幸せだった。歌詞にはそんなに意味がないけれど、このメロディとスキャットにつつまれると、「シンカンセン」という単語がなにかものすごく美しいものにきこえる。

ほんと、私がもう少しフルートが上手だったら、いつかAquelas Coisas Todasという曲にのってフルートを吹きたいところなのだが、さすがにセッションに行く勇気もなくスケジュールも合わず、泣く泣く会場をあとにした…。

トニーニョのギター。
日本のギターを使っている模様です。