意外に大規模なコルシカ島、ギターの祭典 〜Les nuits de la guitare de Patrimonio〜

疲れた頭には好きな音楽が一番。というわけで、ふと気になってLes Doigts de l'Hommeの動向を検索したら、彼らが7月18日〜25日の期間にコルシカ島のパトリモニオというところで開催されたフェスに参加していたことを知った。直訳すれば、「パトリモニオ ギターナイト」みたいな感じか。決して大きくはなく、アクセスも良くなさそうなパトリモニオに、フラメンコにマヌーシュ、クラシック、ボサノヴァ…とさまざまなジャンルのギタリストが集う、なかなか大きなフェスのようだ。
このイベントのベースとなったのは、地元のアマチュアギタリスト兄弟、Gilbert & René Dominiciだという。独学でギターを学んだこのドミニチ兄弟は、他のギタリストや旅行者たちとコンサートを開くなどして、地元でギター文化を根付かせたらしい。そのうち、彼らの開催した「ギターナイト」を愛する人がプロのギタリストにも出演。なんと、あの Claude Ciariクロード・チアリも、NHKの番組にて、「1965年にパトリモニオのギタリストとであったことで、演奏の喜びを知った」と述べているらしい。
そんな経緯もあって、1990年、このフェスはアマチュアギタリストである当時のパトリモニオ市長により、フェスとして定着化、規模もどんどん拡大して今に至るらしい。
正式開催の初年度にはバビク・ラインハルトBabik Reinhardtにラファエル・ファイスRaphaël Faÿs、翌年にはビレリ・ラグレーンBireli Lagreneも出演したそうな。もちろん、マヌーシュ系だけではなく、ビセンテ・アミーゴやジョン・スコフィールド、マイク・スターンにジルベルト・ジルにジム・ホールなども出演したことがあるそうで、いかに大きな、そして権威あるフェスになったかというのがわかるだろう。入場券も、ヨーロッパのフェスにしては40ユーロを超えるなど、なかなかのお値段だ。それでも、ギター好きにはたまらない、はずれのない演奏者がそろったフェスであることは、間違いないだろう。
さて、Les Doigts de l'Hommeの本フェスでの演奏はこちらで視聴可能。

Brady Winterstein Trioも出ていた!

新しい演奏で魅了するビレリの姿もあります。

http://www.festival-guitare-patrimonio.com/index.htm