Mohit Suri監督、2017年、インド
作家Chetan Bhagatによる同名小説を映画化した作品がこちらだ。
Arjun Kapoorが演じるMadhav Jha(マダヴ)は、インドのビハール州という貧しいといわれるエリアの村から、奨学金の試験を受けるためにニューデリーに出てきた。無事スポーツ奨学金を得ることができた彼だが、 Shraddha Kapoorが演じるRiya Somani(リヤ)に一目ぼれ。彼女はラジャスタンの金持ちの家の女の子で、バスケットボールという共通の話題を通じてマダヴと近くなる。リヤにほれこみ、その関係性に苦しむマダヴに対し、リヤはこういいはなつ。「私はあなたのガールフレンドではない。でも、あなたのハーフ・ガールフレンドになるわ」と。日本語でいう、「友達以上、恋人未満」というものだろうか。この二人の関係を軸にストーリーが展開していく。
リヤにほれすぎたマダヴの、別れてからの廃人っぷりに驚くが(というか、リヤもこんなに一途に愛されたら幸せだと思う)、印象に残ったのが、インド地方都市の教育事情だ。インドにはリヤのように大学まで教育を受けて好きなことをやる女の子がいる一方で、マダヴの地元のように、トイレがない故に女の子は小学校にも行けないような場所が存在するということに驚いた。映画の後半、マダヴはMSのビル・ゲイツが運営する慈善基金団体、ビル&メリンダ・ゲイツ財団にプレゼンテーションをして、母親が運営する小学校にトイレをつくるお金を獲得したり、そこで出会った女性の紹介でNYの国連本部でインターンシップをしたりする。英語は苦手だが、故郷を想う気持ちは人一倍強いマダヴを通じて、インドの事情を垣間見られる映画でもあった。
ギター片手に唄を歌うリヤの曲"Stay A Little Longer"が素敵だ。