Sidharth P Malhotra 監督、2018年、インド
主人公のNainaは、優秀な教師だが、トゥレット症候群と呼ばれる、音声や動作チックをコントロールできない症状があるために、なかなか職を得ることができない。ある日、St. Notker's schoolという名門校の教師としての職を得ることになったが、それには理由があった。ある事情により編成されたクラス、9Fの担当を任されることになったのだ。このクラスは、近所のスラムの子供たちにより構成され、いわば不良の集まり。あまりの悪さに、担任する先生たちは次々に辞めてしまう。Nainaもさっそくそのいたずらの洗礼を受け、トゥレット症状を真似されるだけでなくいろいろなことをされるのだが、彼女はくじけない。生徒たちを見捨てずに、向き合っていく。そんな彼女の姿勢に、今まで見捨てられていた子供たちが変わり始めるのだった。
一番驚いたのは、Nainaの味方だとばかり思っていた用務員(お茶係?)がやったとんでもない行動かな(というか、君は簡単に買収されるのか、という感じだ)。一方で、意地悪でとんだ差別主義者だと思っていた、優秀クラス9Aの先生、Mr. Wadiaの素晴らしい態度に感銘を受けた。主役を務めたRani Mukerjiも、スラムの子供たちの演技もよく描かれている。
原作は、米国でトゥレット症候群を公表している教師で作家のBrad Cohenの"Front of the Class"。この作品を下書きにしてインドを舞台に変え、さらに、女性を主人公にした結果がこの作品となったらしい。
実際にトゥレットの方の体験談を下書きにしているからこそ、よりリアリティある作品になったのだろうな。
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