"Nancy Jazz Pulsations"に出演したアルザス出身ギタリスト、サンドロ・ロリエSandro Lorier


フランスのアルザス地方、バ=ラン県サヴェルヌSaverneで生まれたギタリスト、サンドロ・ロリエSandro Lorierが昨年10月に出演した"Nancy Jazz Pulsations"のライブ映像を見つけた。父親のパキートPaquitoも有名なギタリストで、とくにアルザス地方で行われるマヌーシュ・ジャズ系ライブにはこのPaquitoとともに出演することが多いのだが、今回はサンドロの従兄弟でありパキートの甥っ子、エイデン・ロリエEiden Lorierもグループに参加している。ベースはクリストフ・ラインハルトChristophe Reinhardt。

同じライブの映像として見つけることができたのは以下のとおり。まずはスタンダード曲としてThem There Eyes、Minor Swing、それにDjango's Tiger。上手すぎて痺れる。Minor Swingの3人それぞれのソロパートは、甲乙つけ難い、いや、つけられない。何度見ても飽きない。
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父パキートがソロギターを務める曲"Paquito"は、フランスのコメディ映画"Laisse tes Mains sur mes Hanches(2003)"のためにパキートが作曲し、のちにあのニニン・ガルシアNinine Garciaのアレンジによって広まった。短いメロディでメインテーマの印象が残る素晴らしい曲です。
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ギターのボティでリズムをとりながら演奏する「ルンバ・フラメンカ」スタイルの演奏も素敵だ。「これってジプシーキングスとは違うの?」と思った方はこちらのブログでその違いをチェックしてみてください。
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こちらは「ルンバ・フラメンカ」とマヌーシュジャズを融合させた、サンドロ自身の曲。
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Sandroが歌の才能もあった、ということをこちらの映像でも知ることができた。Blue Bossaのスキャット
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Sandroの透明感ある声が楽しめる"J'attenderai"。
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ライブの最後、終始サンドロがステージを引っ張って行くなか、父パキートがマイクをとって息子サンドロと甥っ子エイデンを讃える姿が良かったなぁ。

ちなみに、1973 年にはじまったジャズフェス、"Nancy Jazz Pulsations"は、今年で50周年。だいたい6月頃にライブのラインナップが決まるそうなので、予定がたつ方はぜひ確認してみていただきたい。